2007年12月12日水曜日

告知:ブログ更新を当面お休みします

なりぽんブログをご愛読頂いているみなさんへ

以前と違い今は不定期な更新しかしていませんが、
当面ブログの更新を完全にお休みすることにしました。

前回の休筆は松井秀喜選手の怪我がきっかけでしたが、
今回は彼のトレード騒動とかとはまったく無関係です。

‘一身上の都合’という私が最も嫌悪する陳腐で説明不足で心が通じない表現を
あえて使わせて頂きます。

こんなブログですが、毎日のようにチェックしてくれる人たちがいます。
その人たちが無駄足を運ばずに済むように今回の告知となりました。

なお、これまた大変自分らしくなく不本意ですが、この件に関してコメントを戴いても、
何も書けないのでお許し下さい。

‘一身上の都合’というのは、曖昧にしておきたい場合に使い勝手の良い常套句なのです。

それではみなさん

よいクリスマスとよいお年を!

なお再開の目途ですが、一応数ヶ月先を目指していますが、
どうなるかはわかりません。
何れにせよ、みなさまに再会できる日を楽しみにしています。

Once a blogger, always a blogger

                                      なりぽん

2007年12月4日火曜日

星野監督の心臓への負荷を慮る~北京五輪出場を決めた3試合をホルター心電図で解析するとどうだったか~

星野仙一監督が率いる野球の日本チームが来年の北京オリンピックの出場を決めた。

無類の野球好きの私は勿論3試合とも釘付けだったが、
野球そのものの他に常に星野監督の‘顔色’を窺っていた。

星野氏は2003年のオフに高血圧や不整脈等の健康上の問題を理由に監督業を‘廃業’した。

あの年、試合中に倒れたことがあった。
レギュラーシーズン100数十試合を戦う体力に自信が持てなくなったのだろう。

その彼が2007年1月、北京五輪の野球代表監督を引き受けた。

魂としてのハートは熱く強いが、肉体的には‘脆弱性’のあるハートだ。

初戦のフィリピン戦は流石に大楽勝だったが、むしろ楽だった分、コントラストとして、
翌日の韓国戦への緊張感を増幅させたとも言える。

そしてその韓国戦だ。
先制された直後に逆転しリードを奪うが点差は1~2点、同点、逆転にされるピンチが続く。
試合を落とすと、第3戦を待たずに韓国の‘当選’が決まるというプレッシャーが
常に重たくのしかかる。

やっている方も観ている方も同じだ。

健康な人間でも‘息詰まる’‘胃がキリキリする’‘心臓がバクバクする’展開だ。

況や病人をや、である。

1点差のゲームを辛うじて制した直後の星野監督のインタヴューは、
普段の彼らしくなく自分でも何を言ってるのかわからなくなったと認めるほど混乱していた。

星野氏は自己表現の上手い男だ。
表情も豊かだし言葉での表現はユニークで味わい深い。

解説をしている時に、お立ち台の選手が‘応援よろしくお願いしま~す’とか言っていると、
その‘陳腐さ’を一喝している。

それなのにこの混乱ぶりはなんだろう。

縁起でもないが一瞬、故小渕首相の最後の記者とのやり取りを思い出してしまった。

そして第3戦だ。
勝てば文句無しで五輪出場を決められるが、負けると失点の仕方によって3ヶ国の中から決まる。

勝てばいいだけと言いながら、試合は6回に1-2と逆転を食らい、
まさにこの失点率が絡んでくる展開になった。

どこまで星野の心臓を痛めつけるんだ・・・(-_-;)

最大の難敵の韓国を撃破しながら、台湾戦を‘取りこぼして’チケットを逃したら
悲劇性が増すだけだ。

しかしここでオフェンスが真価を見せる。
怒涛の6得点で一挙に逆転、5点のリードをする。

それにしても同点にしたのは、無死満塁からのスクイズ、
高校野球でもなかなかお目にかかれない作戦だ。
ひとつ間違えばホームゲッツーで一気にチャンスを潰してしまう。

星野監督はどんな決意と成算をもってサインを出したのだろうか。

最終的には10-2、日本の地力が完全に勝った。

試合後、星野監督はインタヴューを受けている時に思わずというか、ごく自然に感極まった。
目を潤ませて、感情を抑え込むように口元を引き締めた。

あの顔を見てグッと来た人も多かったろう。
私もそのひとりだ。

心臓疾患の患者を対象にした検査方法にホルター心電図というのがある。
長時間の心電図が記録できる携帯の機器で、通常は24時間で行う。
私も年に2回のペースでやっている。

装着している24時間、ゴルフのスコアカードのような記録用紙に、その時々の行動を記録する。
波形と行動の相関を調べるためだ。
いつものようにベッドで横になっているだけでは面白みがないので、
私はわざと階段を上ってみたり、重いものを持ったりして意識的に‘負荷’を掛けてみる。

4年に1回のオリンピックの出場権をたった3試合で決める。
おまけに従来の実質3強のうち2チームから、今回は1チームだけという厳しい現実。
五輪でのメダルの色を論じる前に、そこへの参加資格を獲得することが重圧となる。

この3試合、星野監督がホルター心電図を着けていたら、場面場面でどんな波形を描いたか。
勝手に想像するだけで、代表監督という存在の計り知れない‘負荷’を慮り、恐縮してしまう。

長嶋ジャパンもオシム・ジャパンも監督の脳梗塞を‘誘発’してしまった。

シーズンを通して監督を務める体力に自信のない星野氏が
試合数が少ない、或いは期間が短いから耐えられると考えるのは単純すぎるだろう。

星野仙一は命と引き換えにしても金メダルが獲れれば‘本望’というタイプの男だ。

そんなことはやめて、と言っても聞く耳は持たないだろう。

最高のシナリオは監督の心臓に負荷をかけないように全部勝って金メダル。
それも先行、中押し、だめ押し、無失点が望ましい・・・(^。^)

健康でない人がこれだけ無理して大きな仕事をしているのをみると、
病気を‘隠れ蓑’にしてlazy lifeを送っているどっかの誰かさんの立場がなくなるが、
まあ、それは人それぞれということで・・・(^。^)