2007年7月23日月曜日

ヤンキース、‘10ラン試合’で圧勝~ありゃ、5安打、2打点、1HRの松井秀喜でも目立たないぞ~

昨日のような大量得点の次の試合は往々にしてロー・スコアの戦いになって負けたりするものだ。
実際今日のTBの先発はチーム勝ち頭のシールズ、こっちはラン・サポートに恵まれないペティット。

ソロHRで先制を許すとその裏先頭の松井があっさり切り返す。

3試合連続のHRにマイケル・ケイも‘セイヤ! アナザー・ホームラン フォア ヒデェキ・マツイ’

3回に2点勝ち越すが、4回表に追いつかれて3-3の同点。

う~む、なんか嫌な感じだな・・・(-_-)

ところが心配もそこまで、というか野球もそこまでだった。

4回裏に一挙に10点入れて逆転する。

これぞまさにメジャー版‘10ラン試合’だな・・・ヽ(^o^)丿

まあ、私が駄文を綴るよりここから例の方法で実際の映像をご覧あれ。

‘百文’は一見に如かずだよ・・・(^_^.)

但し4回裏の攻撃だけで30分に及ぶこともお忘れなく・・・(>_<)

終わってみれば先発全員安打、全員打点、全員得点だった。

そんな中、松井も6打数5安打でレギュラーシーズン自己ベストを記録したが、
それでも目立つことはできなかった。
因みに2004年、ALCSのBOS戦で5安打している。

これだけ大差の試合はいくら自分のチームが勝者でも流石に飽きてくる。

高校野球の予選なら5回コールドだろ・・・(-_-)

まあ最後までやったからこそ松井の5安打も生まれたわけだし、
打率を‘整える’意味では価値があった。

週間MVPや月間MVPを狙う上でも大事だな・・・(^_^.)

今日一番目立っていたのは、ルーキーのダンカンだ。
3ランとソロの2本のHRを放ちどちらもカーテンコール。
昨日に引き続き3本のHRはすべてカーテンコールだ。

このダンカンは中々危険な奴で注意が必要。
HRを打ってベンチに戻ると強烈な‘High Five’(日本語のハイタッチ)をする。

昨日YESの女性インタヴュアーのキムがHigh Fiveをやって病院に行ったとか、
行かなかったとか・・・(>_<)

今日のヒーロー・インタヴューもダンカンだったが、彼女は2度とやらなかった。

フィリップスは怪我を恐れて手をタオルでグルグル巻きにしていた・・・(^_^.)

よく大きな数字のスコアだと‘何のスポーツだよ’と突っ込まれるが、
8回の裏を終わった時(21-3)、マイケル・ケイはこう締めた。

‘ヤンキースは3個のタッチダウン、デヴィルレイズは1個のフィールドゴールです

どんな圧勝でも1勝は1勝、ライヴァル達も負けないのでゲーム差はそのままだ。

2007年7月22日日曜日

ヤンキース、‘Wの笑劇’~1日2勝、松井秀喜1日2発、井川一応延命、ビスカイーノ単独2勝~

ヤンキースは王で競り負け、ムース&ラミレスで大敗し2連敗中だ。
そして今日のダブルヘッダー、先発投手は井川とディサルヴォ。

下手するとひとつも取れないかも・・・(-_-)

弱気になりそうだが、TBの投手ふたりもこっちと変わらぬ‘減点素材’でERAは6点前後だ。

ゲーム1は井川がソロHR2発で2失点、同点にしてくれたのは松井秀喜の15号2ランHR。
2度の満塁のピンチを切り抜けるが球数が多く5回、ノー・デシジョンで降板。

ナリポン的には次のピッチャー、ちゃっかりビスカイーノが登場した時点でほほ勝ちが見えた。

案の定、6回裏に2アウト1,2塁から5得点。

昨日メジャーデビューしたダンカンも初HRを放ってカーテンコール。

ダンカン・ライナーではなかったけどね・・・(>_<)

ダンカンはマイナー生活の長い生え抜きだからファンもチームメイトもどこか優しい。

このあたりから、ベンチが笑顔に溢れ始めた。

特にHBPで悶えるように痛がったエー・ロッドの真似を‘好演’したジーターが最高だった・・・(^_^.)

その後、相手チームのウィギントンとのトレード話が浮上しているプロクターが
動揺したのか1発を浴びてしまうが7-3で楽勝。

ゲーム2はいきなりオフェンスが活躍するが5回5点差から3点差にされると、
先発のディサルヴォをあとアウトひとつのところで降板させる所謂非情の采配。

但しその用心深さも結果的には必要がなかった。
6回、7回にさらに5点ずつ追加点を挙げるお祭り状態。

それまでパーティーにひとり加われなかった‘遅刻魔・松井’も3ランHRでド派手に参加した。

ゲーム1に続くこの日2本目のHRだったが、
この試合に関して言えば松井だけが先発でマルチヒットでない‘恥辱’だった。

今シーズン、松井のHRとチームの勝ちが連動しなかったが、
15号で8勝7敗の勝ち越しに転じ、見事‘千秋楽’を乗り切った・・・(^_^.)

もうひとりゲーム2で目立ったのはレフトで先発したデーモンだ。
‘俺は健康だ宣言’をしてDL入りを阻止しているが、極度のスランプ状態にある。
先発起用に疑問を投げかける人々も増えてきた。

昨日ダンカンが初ヒットを打つと記念ボールを回収していたが、20タコ中のデーモンがやっと
ヒットを打つと、あのボールも回収した方がいいのではという冗談が放送席で交わされていた。

そのデーモンが今日は攻守に大活躍。
特に守備では岩村のヒットを2度スーパーキャッチした。

一度目は松井でも捕れそうだったが、2度目は松井では多分無理、
GKの川口なら大丈夫かな・・・(^_^.)

井川、ディサルヴォで連勝したら‘Wの奇跡’に、連敗したら‘Wの悲劇’にしようと考えていたが、
ふたりとも勝ち投手にならなかったし、2試合を観た感想では‘Wの笑劇’が
一番合っているような気がした。

笑いが止まらないのはちゃっかりビスカイーノだろう。
ゲーム2も記録員が下した勝ち投手は彼になりなんと1日で2勝の荒稼ぎだ。

まあ、リリーフピッチャーの勝ち星なんて時の運次第で実力とは無関係と言う考え方もあるが、
ここまで運があるなら逆に利用しない手はない。

試合後、ディサルヴォのマイナー落ちが発表された。

昨日は‘Igawa on thin ice’と言う記事もあったが取り敢えずは‘延命’した。
但し、ヒューズやカーステンズも順調にリハビリをこなしているから安心はできない。
試合後のトーリのコメントは珍しくポジティヴだったが、当座他のオプションが無い時には
しばしばあの手の発言をするので鵜呑みには出来ない。

それにしても久々に観たダブルヘッダーは連勝したのにかなり消耗してへとへとだった。

えっ、また4時間後に試合がある?

P.S.
グッバイ、ナイス・ガイ、ニエベス

2007年7月18日水曜日

な~に、ヤンキースが勝てば誰がヒーローでも構わないぜ~あ~ぁ、あと数フィートで松井秀喜が大ヒーローになれたのに~

ヤンキースが9回の土壇場で追いつき延長10回にサヨナラ勝ちをした。

ハラデーとペティットの立ち上がりはどちらも良くなく、何点のゲームになるのかと思いきや、
7回を終わって1-1の同点。

ペティットは116球を投げ7回まで踏ん張ったが援護できなかった。
8回に登場したのは、メガネを外したファーンズワースだ。

なぜか今になってトーリはこの男の‘8回’に執着しはじめた・・・(>_<)

先頭をレフト前ヒットで出した。

ここでYESのジョー・ジラルディーが‘警告’を出した。

‘ジェイズは走ってくるようなチームじゃないし、ランナーのリードも小さいから、
ピッチャーは打者に集中すべきだ、不用意な牽制は必要ない’

ところが放送席の声がマウンドに届く筈も無く、ファーンズは牽制悪送球をやらかしてしまう。

この瞬間、世界中のファーンズ嫌いが中指を立てた・・・<`~´>

結局これで相手に勝ち越し点を許してしまう。

失点1はつくが、記録上は‘自責点ゼロ’ってなんだよ・・・<`ヘ´>
こいつ用に‘自虐点’とか‘自爆点’とか作れよ。

8回の裏、2アウトから松井とポサーダの連打で食い下がるもカノーが三振。

9回裏の攻撃は先頭のフィリップスがヒットで出塁、代走カイロが盗塁を決めてノーアウト2塁。

カブレラがライト前ヒットを打つが、ボーワが‘暴走’してグルグル手を回す。

カイロはホーム手前で‘圧倒的憤死’

この瞬間、世界中のボーワ嫌いが親指を下にした・・・<`~´>

ここで‘自暴自棄’になったベンチはなんとカブレラに3盗させ、これがまんまと成功。

デーモンが歩き1.3塁になってバッターはジーター。

今年は好調だが最近は併殺打の多さも目立つからチョッと気になる。

ところがここで相手のピッチャー、アカルドがボークをやらかしてしまう。

きゃきゃきゃ、ファーンズワースの対抗馬だな・・・(^_^.)

但し、同点どまり。
因みにジーターはショートゴロだったから、ボークがなかったらマジでゲッツーだったかも・・・。

さあ、延長だ。

こっちのピッチャーは、1球投げて勝ちを拾える‘ちゃっかりビスカイーノ’
ここを抑えたら勝ち投手になる雰囲気がムンムン漂う。

実際抑えて迎えたヤンキースの攻撃。
先頭はエー・ロッドだ。

おまえが決めてもいいよ・・・(^_^.)

だが私の言うことを聞くわけも無くHBPで出塁。

さあ、松井だ。

既に2安打していたが、連続得点記録を継続するためにはHRしかないぞ・・・(^_^)

そんな私の声が届いたのか打った瞬間、マイケル・ケイが大絶叫の大きな当たり。

アッパーデッキに飛び込んだが、数フィートポールの右でファウルだ。

ファウルボールをキャッチした周りだけは盛り上がっていたが、他は大きな溜息。

あ~ぁ、あれが入っていたら大ヒーローだったのに・・(-_-)

微妙なWPをエロが判断良く走り2塁へ到達。

ここでジョー・ジラルディーの‘ご託宣’

‘マツイはランナーを3塁に進めるバッティングのできる選手、三振はしないタイプ’

しか~~~し、散々粘るがさんし~~~ん。

試合後の松井は‘三振前の馬鹿当たり’と言っていたが、
今年は打ち直しでのHRも2本あったから期待していたのに・・・。

ポサーダが歩かされた後、カノーが初球をレフト線に放ち、エー・ロッドが楽勝でホームイン。

この瞬間、世界中のヤンキースファンが親指を立てたりバンザイをした・・・ヽ(^o^)丿

喜ぶ選手の輪に珍しく積極的にジャンプしながら喜ぶ松井の姿もあった。

そしてその輪に向かって拍手をしながら加わる井川がいた。
メジャーに来てからあんな笑顔をみたことがないほどニコニコしていた。

井川のファンでもないのに、あの笑顔は妙に泣けた。

やっぱり、選手にとってもファンにとっても、勝利は最大の良薬だな・・・(^_^.)

それにしても‘ちゃっかりビスカイーノ’はチーム2位の6勝目だぞ・・・(>_<)

試合途中でKC様がナックルおじさんを攻略して勝っていたのは知っていた。

これで8ゲーム差、まだまだ大きなギャップだがモーメンタムは悪くない。

2007年7月17日火曜日

ニューヨークポストが井川叩きで‘UGH-AWA’~松井14号、エー・ロッド32号もヒーローは連日のクラッチ・アンディ~

昨日の記事の〆で別に井川に勝ちがつかなくても、チームが勝てば良いと書いたが、
まさに現実になってしまった。

今日は5回を投げきり1点差ながら‘勝ちの権利’を持ったままの降板だったから、
やや同情したくもなるが、それでも実際に観ていると‘相変わらずの井川’という印象だ。

1,2回で、TORが残塁5の攻めをしてしまい、逆に言えば井川が良く凌いだのだが、
2点の援護を貰った後に、あっという間に同点にされる。
2ストライクから歩かせ、2ストライクからHRを浴びる。
その直後に再び勝ち越してくれるが、結局は5回には1点差に追いつかれる。
ランナーを出してボークをおかしてしまうシーンも精神的な弱さを感じさせる。

‘ケイ繋がり’のマイケル・ケイが言っていたが、
‘イガワの最大の問題点は何かひとつ悪いことが起きるとどんどんドツボに嵌っていく’

そういう印象を持つ人は多いと思う。

だから何かイイコトをしてもまぐれと感じ、何かヤラカスとやっぱりと感じてしまうのだ。

ここ2試合の先発、王もムースも3失点しているが、井川の場合は‘潜在的失点力’が
‘抜群’というイメージが付きまとう。

日程上、次の先発はありそうだが、その後は未定だろう。

放送席ではディサルボの名前がしきりに挙がっていた。

一方、松井は絶好調だ。
先制のソロHRを放ったが、観ていても本当に打ちそうな予感がある。

HRボールをキャッチしたのはWBCの時のデーモンのユニフォームを着た‘超長髪’の男だった。

続くポサーダもポール際1メーターの差でファウルになってしまうが、
その後のカノーもソロHRを放ったから三者連続HRを逃したことになる。

松井は11試合連続ヒット、これは他にもっとすごい人がウジャウジャいるが、
11試合連続‘得点’は今季のア・リーグの‘最長記録’だそうだ。

まあ、HRを打ち続ければ記録は永遠に続く・・・(^_^.)

打撃が好調だと守備も冴える。
昨日の試合でも価値ある補殺があったが、今日も2点勝ちこした直後の7回の守備で魅せた。

1アウト1塁で、ヒルの当たりが松井の頭上を襲うが、これをバランスを崩しながらも見事にキャッチ。

マイケルは‘仕様’で大げさに‘What a play!’と絶叫していたが、
その後に、ジョー・ジラルディが‘今日のゲームを決めるプレイ’と評した。

今日のヒーローは誰か。
2-2の同点にされた直後に勝ち越しの2ランHRを打ったエー・ロッドも久々に仕事をした。
何しろ7月のエロの打率は2割に満たない。
あのままリードを守れば間違いなく彼がヒーローだったろうが、
4-4の同点にされたからその時点で消滅。

そこでヒーローとして登場するのは、アンディ・フィリップスだ。

2アウトランナー1塁、カノーがセンターオーバーのダブルを放つが、
何しろランナーはポサーダだったからホームイン出来ず。

あーぁ、無駄なダブルになりそう・・・(-_-)

ところが、そこで登場のフィリップスがセンター前に‘落とす’クラッチ・ヒット。
昨日に引き続きタイブレクになる2アウト2RBIシングルだ。

今年のヤンキースの1塁手は固定できず、一体何人の人が務めたか‘トリヴィア’にできそうだが、
ここにきて‘遅れてきた青年’が良い仕事をした。

ただ9回のリヴェラは‘劇場’だった。
先頭にいきなりトリプルを打たれ、後続をK、K,3ゴロで無失点。

NHKの中継も井川を‘無視’するくらいだから、このシリーズは1試合も放送が無い。

ライブでは観られないが、試合後しばらく経つと‘無料’で観られる方法がある。

MLBの公式のスコアボードのページに行って、観たい試合の観たいイニングの数字を
クリックすれば、その回のMLB.TVを観ることが出来る。

私のような有料会員には‘あれっ’というサーヴィスだが・・・(>_<)

期間限定なのか恒久的なサーヴィスなのかは不明。

因みに今日のスコアボードはここだ。

恒例のニューヨーク紙の一面チェックだが、アンディは1紙のみ。

強烈なのはNY POSTの井川叩きで‘UGH-AWA’だってさ・・・(―_―)!!

ugh
━ 【間】
[嫌悪(けんお)・軽蔑などを表わして] うふ!, うっ!, うえっ!

2007年7月16日月曜日

ヤンキース、強いのか弱いのかわからない勝ち方で久々の貯金生活~松井の補殺がターニングポイント~

TBとの4ゲームシリーズ、今日勝って3勝1敗にするのが至上命令だったが、
7-6の1点差で辛くも勝利して久々に貯金生活に入った。

今日のピッチャーのマッチアップは勝って当然と書いたがとんでもない。
ムースはいつものことながら球審とストライクゾーンが‘一致’せず際どいボールを
取ってもらえないから中に入れて打たれるパターン。
実際、今日の球審のBucknorのゾーンは一貫性が無く、ニエベスが激しく抗議、
危うく退場にされそうなシーンもあった。

序盤で3失点するのは昨日の王と同じパターン。

3回にはもう1点失いそうになったが、ここで松井がホームへ好返球をして補殺、
見事に追加点を阻止した。

まあ、あれがターニングポイントだな・・・(^_^.)

オフェンスは外野手上がりのジャクソン投手に手を焼いていた。
5回フィリップスの当たりが‘空中イレギュラー’をしてセンターが捕れずRBIトリプルになると、
ジャクソンが一気に気落ちしてしまいニエベスにも5年ぶりのダブルを喰らう始末。
そして最後はジーターが2ランHRを打ってあっさり逆転に成功。

ただそのまま終わるわけも無く、ここのところ無失点を続けていたビローンが
7回に逆転2ランを浴びてひっくり返される。

ただここでもしぶとく食い下がるヤンキースは、エー・ロッド、松井の連打を足がかりにして、
すかさず3点を挙げ再逆転。
フィリップスの勝ち越し打で松井がホームインの後、ジーターの内野安打でインシュアランス・ラン。

ただそのまま終わるわけも無く、8回ファーンズワースが1点を失い、なおも1アウト2塁のピンチ。
ここで痛烈なライナーをフィリップスが横っ飛びの超ファインプレイでキャッチ。
2塁ランナーが戻れずダブルプレイになって切り抜けた。

ジーターは3打点だが、この守備を含めるとアンディの日と言って良いだろう・・・(^_^.)

1点差のまま最後はリヴェラが登場。
ただそのまま終わるわけも無く、岩村のヒットとポサーダのインターフェアで無死1,2塁のピンチ。

私の頭の中では岩村が同点、クロフォードがサヨナラのホームを踏んで、
リヴェラが静かにマウンドを降りる‘絵’が浮かんだ。

ただ私の予感が当たるわけも無く、3塁ゴロゲッツー、3塁ポップフライで試合終了。

ヤンキースが強いの弱いのかわからないままの勝ち方だったが、まあ結果が良ければ・・・。
これで貯金1になった。

今日の松井は打点は無かったが2安打、レフト方向への打球も目立ったが
バットの振りの強さは2ゴロを量産してた頃とは明らかに違う。
他に既に書いた貴重な補殺があったし、レフトフライで1塁から2塁を取った好走塁もあった。
あの走塁のお陰で勝ち越し点が入ったから大きい。

因みに松井は10試合連続安打だが10試合連続得点も記録している。

ヤンキース戦より後から始まったBOS戦が先に終わっていた。
ベケットで負けたが、ゲーム差が一桁になるのはほぼ1ヵ月振りだ。

明日からはTORとの4連戦、初戦は井川が先発だ。

せっかくの貯金をあっさり引き出してしまわなければいいが・・・(-_-)

まあ個人的にはチームが勝てば誰が勝ちになっても構わないけどね。
因みに今日はちゃっかりビスカイーノがたった1球で5勝目を挙げた。

2007年7月15日日曜日

アブレイユの成績とヤンキースの勝敗の恐るべき‘正の相関’~松井秀喜の13号HRは‘実包’

前日の不細工な敗戦、その中での松井の空砲。
今日はピッチャーのマッチアップから言っても絶対に落とせない試合だったが、
王が立ち上がりで躓き3失点。

聴き慣れないRAYS TVの実況の妙なテンションにも苛立ちながらの観戦となった。
すると実況席でこんな会話。

‘トーリはグリーンティが好きらしい’

‘そりゃあ、心を鎮めるにはいいかもね、今日は2杯目を飲んだのかね。
飲み始めたのは4月5割を割った頃か・・・’

‘いや、その前から・・・’

この遣り取りに‘敬意’を表して私も生茶を一杯飲んだ・・・(>_<)

別にそれで気は鎮まらなかったが王は立ち直り、オフェンスもじわじわと盛り返してきた。
2点目は松井の右中間特大HRだった。

その時点ではまだ‘空砲’だったが、今日は3番を打ったアブレイユの逆転2ランが
ライトスタンドに‘着弾’し‘実包’となった。

アブレイユは今日5打点の荒稼ぎだった。

昨日の試合、TBの先発左腕のカズミアを意識してトーリはアブレイユをスタメンから外すと言う
‘暴挙’or‘深慮’に出たが、有力左腕相手にリズムを狂わされなかったお返しはあったようだ。

負け試合を対価にしては意味はないと思うが・・・(-_-;)

今日の試合前に始球式を務めたのがアブレイユの母国ベネズエラの英雄(野球殿堂入り)
ルイス・アパリシオだったことにも‘刺激’を受けたらしい。

とにかくヤンキースの勝ち負けの鍵になっているのがアブレイユだ。

直近2試合の数字は入っていないが、この恐るべき‘正の相関’を見よ。

アブレイユの成績

ヤンキース勝ちゲーム:0.381 35打点 43得点
ヤンキース負けゲーム:0.154 9打点 15得点

シーズンを通して個々の選手に好不調の波があるのは避けられない。
今、明らかに好調と思われるのは前半戦でアンダー・パフォーマーのラベルを貼られた
アブレイユと松井だろう。

各選手の調子の差があっても、チームとしてはとにかく勝つしかない。
明日のマッチアップも相手が1―9.ER7.23だから常識的には落とせない。

なにしろあさってのこっちはERA7点男だからな・・・(>_<)

あれ、可哀想にいつもチェックする3紙のどれもアブレイユを一面に持ってきていない・・・(―_―)!!

お騒がせシェフがまた暴れるぞ・・・(-_-)

2007年7月13日金曜日

又・林美雄を忘れない~あれから5年、命日には線香一本、花一輪~

今日7月13日は、通称ミドリブタこと故林美雄氏の命日だ。
あれから、もう5年になる。

2年前、このブログで追悼記事を3日間に渡って書いた。

林美雄を忘れない~あの夏の光と影は何処へ逝ってしまったの♪~

続・林美雄を忘れない~愛はいつも束の間、今夜遠く旅立つ♪~

続々・林美雄を忘れない~それは小林千絵ちゃんのお陰だった~

ところで今日の記事を読みながらも‘林美雄って誰?’と言う人がほとんどだと思う。

それが歌手だったり、俳優だったり、作家だったりしたら、
今からでもその作品に触れることができる。

実際ジム・クロウチだったら自信を持って薦められる曲がある。

Jim Croce(ジム・クロウチ)の魅力は瓶詰めされたまま~あれからちょうど?32年~

TBSの局アナ、深夜放送のパーソナリティだった彼を今から知ろうとするのは無謀だろう。

いくつか残っている音源を頼りにしても、その良さを理解できるかどうかは自信がない。

おまけにあの時代を共に生きた感覚、自我に目覚め青春を謳歌していたあの年頃だからこそ、
彼が極めてインフルエンシャルな存在として栄えたという気がする。

一般的に言えることだが、知名度の低い人のファンはコアなファンであることが多い。
ファン同士もその気持ちを共有することに積極的である種の連帯感も強い。

実際あの記事を縁に知り合って交流のある人もいる。

去年の今頃は松井の負傷のせいでブログの更新を止めていたが、
前の年に書いた追悼記事に書き込みがあった。

‘線香を上げさせてください’と言う内容だった。
どうやら検索で記事を見つけて立ち寄ってくれたらしい。

私はその書き込みを読んで感無量だった。

先ずはミドリブタの命日を忘れてない人がいるということ。
ただそれ以上に心が揺れたのは、自分の書いた記事を、恰も‘墓標’や‘位牌’のように
扱ってくれた人がいたことだった。

そしてその時、一年後の命日には忘れずにミドリブタの記事を書こうと心に決めた。
(だから今日は折角後半白星スタートしたのにヤンキースネタはお休みです。)

ただ2年前の3連続記事でほとんど書き尽くした感じもある。

その後の2年間でやった事といえば映画‘八月の濡れた砂’をまた観たことと、
時々発作的に‘山崎ハコ’のアルバムを聴くことぐらいだろうか。
ナリポン的にはミドリブタのお陰で知った歌手で最大のヒットが彼女なのだ。
ユーミンは別格だけど、結果的にはミドリブタ無しでも当然知ることができただろうから・・・。

まてよ、2年間で最も変わったことと言えば、私が彼の享年(58)に2年近付いたことかもしれない。

帰り来ぬ青春への懐古と憧憬が一層深まり、それがミドリブタの存在価値を永遠のものに
していくような気がする。

今年はこうして記事を書いたが、去年の人を含めて誰か線香を上げに来てくれるだろうか。
マーフィー的には誰も来ないような・・・(―_―)!!

まあ、年に一回命日に記事にすることが、線香一本、花一輪になると思って・・・(^_^)

そういえば、パックで流れてた藤竜也の歌(語り)で‘花一輪’というのもあったなぁ~。

‘道端の花一輪に目をやるいとまもなく生き急いできた、生き急ぎ死に急ぎ’

2007年7月12日木曜日

DAILY NEWS紙がつけたヤンキース前半の‘通信簿’~松井秀喜はCマイナス、井川は最低のF~

このブログもオールスターに合わせてサボるつもりだったが(実際超手抜きだが)、
こんな記事を見つけたので参考までにどうぞ。

DAILY NEWSのスポーツライターMARK FEINSANDがつけた
前半のヤンキースの各選手、関係者の‘通信簿’だ。

Aランクはエー・ロッド、ジーター、ポサーダの3人でこれは文句無しだろう。
松井秀喜のCマイナスも仕方がないところか。
因みに酷評されているRISPでの打率は最新では0.268、ってそれでもクラッチ松井を
標榜するには余りにも淋しい。

井川はやっぱりというか、当然というか最低ランクのFだ。
Fの評価は‘保健室症候群’のパヴァーノとふたりだけだ。
パヴァーノは1勝当たり$8百万だが、井川は今のところ1勝$15百万だ。

しばしば、井川を称して‘第2のIRABU’とい言う輩がいるが、今の‘勢い’だと
IRABUを簡単に‘超越’してしまいそうだ。

なにしろ‘F’だから、これは‘不可価値’だな・・・(-_-)

A

Alex Rodriguez
Imagine where the Yankees would be without A-Rod this season. The AL's top MVP candidate leads the league in homers, RBI and controversy. Will this be his swan song in the Bronx?

Derek Jeter
The captain continues to be the most consistent player in town, getting on base, scoring runs and putting up great numbers with runners in scoring position (.432) - especially with two outs (.528).

Jorge Posada
Having his finest all-around year at the plate, joining A-Rod and Jeter as the only players to carry the load all year. Catchers tend to wear down in the second half, which would hurt Yanks.

A-

Mariano Rivera
April was a disaster, but after blowing his first two save opportunities, Rivera has notched 11 in a row, recapturing his usual place among elite closers in the game.


B

Chien-Ming Wang
Missed the first three weeks with a hammy injury, but has reestablished himself as Yankees' ace with six straight wins and eight of last nine before the break.

Roger Clemens
First month back was a roller coaster, but two eight-inning, one-run games before the break showed that there's still some gas left in the Rocket's tank.


B-

Scott Proctor
Workhorse ranks fourth among AL relievers in games and innings. Needs to walk fewer batters, but hasn't allowed a run since his bonfire on the dugout steps.

Miguel Cairo
Has played more first base than expected thanks to injuries, but hasn't been the answer at the position. Still a valuable reserve infielder.


C

Andy Pettitte
Grade would have been much higher three weeks ago, but he was hit hard in three of last four starts. Not a good sign for the veteran heading into the second half.

Melky Cabrera
There isn't one outstanding aspect to his game, but Cabrera has improved the outfield play since taking over in center and done enough at the plate to contribute.

Luis Vizcaino
Overall numbers look scary, but he led the team in June with a 0.77 ERA and has become one of the more consistent arms in the bullpen.

Doug Mientkiewicz
Golden glove more than made up for his weak bat before wrist injury sidelined him on June 2. If Yanks don't get a new 1B by the deadline, he'll take back the position next month.

Mike Myers
Strange days for the southpaw specialist: lefties are hitting .321 (17-for-53) against him, but righties are batting a paltry .169 (10-for-59) this season.

Ron Villone:
The lefthander hasn't been placed in many pressure situations, but he has walked just six batters in 18 1/3 innings, getting the job done when called upon.
Mike Mussina
Shaky start and hamstring injury looked to doom Mussina's year, but he rebounded with 3.44 ERA in June. Now, if he could just start winning some games.

Brian Bruney
Best ERA on the team among regular pitchers, but his 25 walks in 35 innings are simply too many. Bruney's strikeout rate, once his strength, is also down.


C-

Hideki Matsui
Came back strong after early DL stint, but has been unable to sustain his offense. His .259 average with RISP is weak.

Robinson Cano
Unable to follow his big 2006 second half, His production has been less than what the Yankees expected. He may not be a .340 hitter, but he should be better than .274.

Jason Giambi
Giambi has made more headlines for his involvement with the Mitchell investigation than his play thanks to a foot injury that has shelved him since May 30.


D

Kyle Farnsworth
The stats don't look bad, but his performance has been erratic, at best. His strikeouts are down, but at least his back hasn't flared up this season - even if his temper has.

Bobby Abreu
Abreu's Jekyll-and-Hyde act has been one of the biggest factors in the team's sluggish first half. When he hits, the team soars; when he doesn't, it snores. Yanks need repeat of his 2006 second half.

Johnny Damon
Ranks sixth on the team in runs scored while collecting only 16 extra-base hits. Damon's nagging injuries have hampered him, though the move to DH has helped him stay in the lineup.

Wil Nieves
Only reason the light-hitting backup catcher doesn't get an F is his work with Mike Mussina, which contributed to the hurler's strong June.

The Kids
Chase Wright, Tyler Clippard and Matt DeSalvo each gave the Yankees a glimmer of hope with their big-league debuts, but none could sustain the momentum long enough to stay in the majors.



F

Kei Igawa
Did the Yankees really commit $54 million (including posting fee and luxury tax) to this guy? Igawa's transition from Japan has been anything but smooth.

Carl Pavano
Could easily be an incomplete yet again, but with Tommy John surgery effectively ending his tenure in pinstripes, is there any grade more appropriate than a failing one?


以上が選手に関してだが、監督とGMは下記の通り。
どう考えてもトーリ‘情実’だろう。



Joe Torre: B-
Hard to blame him for proven veterans such as Damon and Abreu underperforming. Many teams would have mailed it in long ago, but Torre has done his best to keep clubhouse believing postseason remains a possibility.

Brian Cashman: D
Igawa signing has been a disaster, counting on Pavano was foolish, while the return on the Randy Johnson and Gary Sheffield trades looks shaky. Handing Clemens a blank check was a no-brainer, but Cashman may have to do more in the next month to save his job.



奇しくもと言うか、当然というか、Aランクの3人が先日のオールスターに出場した。

そこでジーターは後半に向けて‘大胆発言’をした。

'NO QUESTION WE CAN CATCH BOSOX`

まあ、キャプテンとしてはそう言うしかない。

いよいよ後半戦が始まる。

29試合連続で勝率5割以下の対戦相手という‘僥倖’をしっかりとモノにして欲しい。

2007年7月9日月曜日

ヤンキースの‘前引け’は松井、カノー、エー・ロッドの3ラン‘3本締め’~3ランHRは麻雀の‘ゴンニ’~

ヤンキースはオールスター・ブレイク前の最後の試合をLAA相手に12-0で大勝した。

失点を最少にして得点を大量に挙げれば基本的には負けることは無いが、
それを‘何もここまでも’と言う形で具現した試合だった。

これで前半戦が終了したが、ヤンキースは42勝43敗でひとつの借金。
負け越して迎えるのは1995年以来だそうだ。

前場は低迷を続けたヤンキース株だが今日の‘引け味’は悪くなかった・・・(^_^)

1回の攻撃でエー・ロッドのショボイ先制タイムリーヒットの後に、
松井秀喜がライトのアッパーデッキに豪快に3ランHRを放った。

実際はあの一発で試合が決まったが、その後もヤンキースによる‘HRダービー’は続いた。

カノーがライトポールのネットにぶつける3ラン、同じくエー・ロッドがレフト最前列に打ち込んだ。

3本の3ランHRでサザンがキュウ、9点だ・・・(^_^)

HRで勿論一番派手なのはグランドスラムだが、打てる確率は高くない。
有名な話だが満塁での打率0.358を誇るジーターは165打数で1本しか打ってない。
松井が85打数で4本、エロが151打数で15本だ。

そういう意味では3ランHRというのは、グランドスラムほど騒がれないが‘実入り’が
1点少ないだけで、チームにとっても選手個人の記録でもかなり価値はある。

私が最後に麻雀をやってからもう15年以上経つと思うが、
40符三飜の点数(子供)5200点、通称‘ゴンニ’が好きだった。
30符の‘ザンク’じゃなくて飽くまでも‘ゴンニ’ね。
満貫の方が良いに決まっているが、何となく秘かに点を稼ぐのには‘ゴンニ’がいいのだ。

野球の3ランHRって麻雀の‘ゴンニ’に似ている気がする・・・(^_^.)

って、今時麻雀の話を持ち出しても理解できる人が希少になっているか・・・(-_-)

オールスター組を除いては3日間の完全休養を楽しんで(短いけど)、
いよいよ‘後場’へ突入する。

地区優勝、ワイルドカード獲得の可能性を数字を用いて分析すると頭がクラクラしてくるが、
そこは相場と同じで何があるかわからない。

ヤンキースにとんでもないサマー・ラリーが続き、
ライヴァルチームは夏枯れ相場になればいいだけだ。

いいだけだって、どれだけ差があると・・・(―_―)!!

世の中の9割以上の人々が、今季のヤンキースのポストシーズン進出には悲観的だろう。

但し、こんな名言もあるではないか。

‘強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、
楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく’

えっ、ナリポンはどうかだって?
そりゃあ‘気休め’に、こんな格言まで持ち出してくるくらい追い込まれているよ・・・(>_<)

幸運にも後場はいきなり、世が世なら‘格下’と呼べる対戦相手との試合が数多く組まれている。
あと誰もが5割を切ったと騒いでいるが、実は例のサスペンドされたBAL戦はカウントされていない。

8回途中2点リードだから一応‘へそくり’と扱っていいかも・・・(^_^.)

このブログもヤンキースの低迷に合わせるように停滞気味だが
今後も細々とやっていくのでどうかよろしゅう・・・(^。^)

因みに、今日の3本のHRの中でで試合展開上も飛距離も松井のが一番なのに
一面は全部エロに独占されたしまった・・・(―_―)!!

2007年7月7日土曜日

ヤンキース、内容満載の‘馬鹿試合’を制す~レフト、デーモン、DH松井は何かの‘布石’か?~

ヤンキースは苦手なLAA相手に初戦を14-9のスコアで制した。

内容満載とも言えるし、敢えて言うなら‘馬鹿試合’という印象も強い。

結局1日のオフで戻ってきたエー・ロッドが見事に‘蘇生’し攻守に大活躍。
ヤンキースの4番の座を渡すものかと大爆発した。

今日は土曜日だしNHKでも放送があったから観戦できた人も多いと思うので
試合内容については省略する。

というか書き始めたら‘大菩薩峠’並みになってしまいそうだ・・・(>_<)

派手なゲームの陰に隠れてしまったが、私が気になったのは今日のラインアップだ。

松井が昨日に引き続いてDHで出場。

怪我がらみを除いて、2日間連続でDHってあったっけ・・・(・・?

センターはカブレラで何とデーモンが2001年6月22日以来6年ぶりにレフトを守った。

前日の試合では松井がDH、センターはデーモン、レフトをカブレラにしていた。

一応トーリの説明では松井をDHにして休ませるためらしい。
昨日、デーモンをレフトにしなかったのは、ディゲームの慣れないポジションで
‘太陽’と戦うのは大変だからと言っている。

デーモンがDHで出場する時、センターを守っていたカブレラに本格的に、
センターの‘修行’を重ねさせたい意図はわかる。

今日は拙い返球もあったがアームの強さはカブレラがデーモンを圧倒している。
実際に補殺できるかどうかは別にして相手に対する‘抑止力’が全然違う。
特に1塁ランナーをセンター前ヒットで3塁に行かせるかどうかは大きい。

最近は打撃も好調なカブレラだが彼のセンターを‘軸’にラインアップを決める意図が窺える。

センターを‘首になった’デーモンはDH以外だとレフトかファーストの守備を
強いられる可能性も高い。

トーリは飽くまでも‘a temporary solution’と言っているが、
来年以降の外野手の配置を含めて何か企んでいる‘布石’のような気がしないわけでもない。

キーワードはセンターと言うことになる。

勿論松井にも影響はあるだろう。

オールスター後のTBの4連戦の先発予定が発表になったが、
当然のようにそこに井川の名前は無かった。
その後のTORの初戦に投げるかどうかも未定らしい。

2007年7月6日金曜日

今季‘初出走’のヨバンマツイが2ラン決勝弾で初カーテンコール~松井をヒーローにしたのは‘shaky’ 井川?~

私が以前書いたヤンキース戦観戦時の‘一喜一憂度’だ。

A:松井の直接的な活躍でチームが劇的勝利
B:松井はそれなりに活躍してチームは勝利
C:松井の活躍は皆無だがチームは勝利
D:松井は大活躍するもチームは敗退
E:松井が期待に応えられずチームは敗退
F:松井が戦犯になりチームは敗退

松井の活躍=松井のHRではないが、打者として最も分かり易い活躍はHRであることも事実だ。
松井は昨日の試合で今季の9本目のHRを打ったが、試合には負けた。

実は9本のHRを打っているがその試合結果は3勝6敗なのだ。

チームが負けると‘一喜一憂度’で言えば途端に‘ランクD’に落っこちてしまう。

今日の松井は4番DHでの出場だった。
エー・ロッドがやはりハムストリングの問題を抱えていてMRI検査を受け、
今季初めてスタメンを外れた。

エロ無しのヤンキースで戦力低下と考えがちだが、実はエロは直近19タコ中と不振だった。

松井が4番を打つのは今季初めてだ。

以前競走馬の名前に因んだ記事で‘ヨバンマツイ’という馬について書いたことがあるが、
まさに今季‘初出走’ということになったわけだ。

その4番松井が8回裏の5-5の試合で決勝となる2ランHRを放った。

2アウトランナー無しから3番ジーターが歩いた。

ピッチャーは岡島同様ファンキーな投球フォームのネシェックで、
ASの32番目のシートを岡島と争った男だ。

松井に対してボールが先行、3-0となると場内にはお決まりの運命の効果音
‘ジャジャジャジャーン♪’が鳴り響く。
ここで‘グリーンライト’の松井は果敢に打ちに行った。
ところが強引に引っ張った打球は弱々しく転がり、1塁コーチャーのペーニャを襲うファウル。

なんかあんまり雰囲気を感じないな・・・(-_-;)

ところがその瞬間だった。
バシャという音がしたが、打った瞬間誰の目にもわかるディープな当たりが右中間に飛んだ。
ピッチャーも打たれた瞬間その‘運命’を悟った様子だった。

先にホームインして待っていたジーターが松井の頭をナデナデ。

一旦ベンチに戻ったが、鳴り止まぬ拍手に引き戻されて、松井らしい謙虚なカーテンコール。

久々に寒気がするほど感動した・・・(^O^)

9回表はリヴェラが登場。
ジーターの拙い守備もありノーアウト1,3塁のピンチを招くが1失点に抑えて7-6で試合終了。

今日は久々に観る文句無しの‘ランクA’の試合だった・・・(^O^)/

決勝弾を打った松井のヒーローが決定した。

但しYESのヒーローインタヴューはカノー。
勿論言葉の問題もあるからだが、井川がしっかり投げていれば、
2回に2アウトランナー無しから挙げた5点の立役者達が脚光を浴びて当然の試合だった。

そういえば、今日のヤンキースの7点は全部2アウトRBIだ・・・(*_*)

井川は立ち上がりで2点を失うがそれは仕方が無いとしても、
味方が逆転して3点リードしてくれた後にあっさり追いつかれるのでは使うほうも疲れる。
勿論観ているファンも同様で、何度もブーイングを浴びていた。

試合後の記事を読んでも、もう‘IGAWA’と言えば‘shaky’が枕詞のように使われている。

でも考えようによっては井川が同点に追いつかれて‘お膳立て’をしたからこそ、
松井の2ラン・ショットが決勝弾になり、松井がヒーローになれたとも言える。

( ;∀;) イイハナシダナー

単なる決勝HRというだけでなくエー・ロッドの代わりに務めたクリーン・アップで決めたのは、
より高い評価を得られやすいと思う。

実際向こうの記事の見出しにもそんなニュアンスを感じさせるものが多かった。

Hideki shows he can go 4th

Matsui Proves to Be a Capable Stand-In for Rodriguez

これでヤンキースはMIN相手に3勝1敗と勝ち越した。
実はNYYはMINに対して‘得意意識’がある。
2002年以来の対戦成績は28勝10敗、ヤンキースタジアムでは16勝3敗と圧倒しているのだ。

明日からは逆に‘苦手意識’のあるLAAとの3連戦。

エー・ロッドのMRI検査は‘normal’だったらしいから戻ってくる可能性もある。
松井が何番を打つかわからないが、明日の先発コロンに対しては12-4、
4安打のうち2本がHRというマッチ・アップだから3試合連続HRとかも期待したくなる。

チームの置かれているポジションを考えると、冒頭の‘一喜一憂度’も正直‘8掛け’と
言った感じだが、今日のような試合なら逆に‘5割り増し’にもなる。

2007年7月4日水曜日

ヤンキース大勝~フリー・スゥインガーのカノーとシチュエーション・ヒッターの松井秀喜の対照~

ヤンキースは8-0でMINに連勝した。
試合後のヒーローインタヴューは4回に2ランHRを放ったカノーだった。

今日の2回の裏の攻撃、フィリップスのセンター前ヒットで1塁のアブレイユが
果敢に3塁を狙いセーフになった。
敵のセンターは言わずと知れたハンターさん、リスクを冒しても1アウト1,3塁に
しようとした好走塁だった。

そこでバッターはカノーだ。
実況のマイケルが‘でもこういう状況でカノーはグレイトじゃないんだよな’と言った直後
‘案の定’1塁ファウルフライ。
好走塁を生かすことは出来なかった。

そこでマイケルがポール・オニールへ質問した。
‘ランナー3塁、1アウト以下で最も成功率が高いのは誰でしょう?’

ポールの答えは‘ジーター’

‘ブブ~ハズレです、正解はマツイです。18回中15回成功です。’

ナリポンが名付けた‘最高の最低限男’たる所以だ。

カノーの2打席目は2アウトランナー2塁、RISPではあるが2アウトだから、
打ってくれれば有難いといった状況だ。
ここでカノーはライトスタンドに2ランHRを放った。

1-0で膠着していた試合をグッと勝ちに引き寄せる価値ある一発だった。

カノーは典型的なフリー・スゥインガーだ。
とにかくどんなボールでも振る。

物干し竿があれば夜空の星でも落とそうとする
野人ゲレーロ様には叶わないが・・・(-_-;)

四球で歩く位なら死んでも絶対振ってやる。
バットがボールに当たれば打球の速さもあり結果を出せるが、
逆にとんでもない糞ボールにも手を出す。
いわゆる最低限シチュエーションでそんな三振を目にすると
‘おまえ何を考えているんだ’と怒鳴りつけたくなる。

でも、ほとんど考えていないのが事実だろう。
或いは‘最低限’のことをしようと無理矢理考えるから、いわゆるフリー・スゥインガーの良さが
失われてしまうのではないか。

昔観ていた巨人戦でこんなシーンがあった。
その日のお立ち台は決勝打を打った中畑だった。

アナ
‘打席に入る前にわざわざ長嶋監督自ら何か告げていましたが,
どんなことを言われたのですか。’

中畑
‘はい、何も考えずに思い切って行けと言われました。
お陰で何も考えずに思い切って振ることができました。’

さすがミスターだ。
普段から何も考えずに‘気持ち’だけで打つタイプの中畑に対して
‘何も考えるな’と念を押すとは・・・(>_<)

カノーの守備もある意味‘フリー・グラバー’だ。
難しいプレイをしなやかにやってのけるのに、逆にイージーミスも多い。
エー・ロッドもポップフライの捕球に難があるが、いつかのマイケル・ケイの話だと ボールが落ちてくるまで時間がありすぎて‘色々と考えてしまう’のが苦手らしい。

6回のヤンキースの攻撃。
先頭のポサーダがセンター前にヒットを打つと名手ハンターがこれを後逸。
ポサーダは‘マジかよ’と3塁まで走った。
いよっ、待ってました、ノーアウト3塁で松井の登場だ。
超スランプ状態にあるが、ここできっちりと‘仕事’をしてみせてくれ。

ところがここでなんとワイルド・ピッチ。 ポサーダはマジかよ’とホームイン。

ベンチで迎えるキャプテンは‘足で稼いだポサーダの1点’に苦笑い。
ここで困ったのは松井だ。 折角得意の仕事をしようと考えていたのに・・・(-_-;)

ここでポールが言う。
‘もう劇的に状況が変わったんだから、マツイは リードオフマンのバッティングに切り替えだ’

するとどうだろう。
一塁線を破るダブルだ。
松井はシチュエーションに応じたバッティングをすることで自分の価値を保とうとしている。
それが一種の信頼感を生んでいることは確かだが、いつでも‘考える’ために生じる‘窮屈さ’が、
何かを奪っているのも事実かもしれない。
まあ、どっちも上手くやるってのは難しいことだ。
因みに打率は松井が0.270、カノーが0.269とやや低レヴェルの‘鍔迫り合い’を演じている。

今日先発の王は4回以降は危ない場面もあったが、必殺ゲッツーでしのいで7回を無失点。
8回は‘放火投手’が登板しこれまたゼロに抑えたが、見ものは9回に登場したラミレスだ。
今日がメジャーデビューだったがAAAでの成績が素晴らしい。
ERAが0.67も凄いが26・2/3イニングで奪三振47個が目立つ。

見た目は超スリムで迫力は無いが手は長い。
8-0という気楽な状況とはいえ、なんと三者連続三振をやってのけたのだ。

彼もドミニカ出身。
どうせ何も考えないタイプだろうから(笑)、もっと緊迫した場面でも通用するかもしれない。