2010年7月21日水曜日

超久々の松井秀喜のHRに‘セイヤッ!’~ヤンスタとYES(my9)の実況で味わう‘我が家’感覚~

チーム(LAA)が勝利し松井秀喜が活躍した時だけこのブログを書くことにしているが、
その2条件を最後に満たしたのは6月27日。
下手をすると1ヶ月経ちそうだがそれだけチームの勢いが無く松井も精彩を欠いていた。

そしてやっと今日久々に野球ネタを取り上げることが出来た。
SEAとの4連戦はSWEEP可能だったのに最後に実にアグリーな敗戦を喫し、
強豪NYY相手では苦戦必至だと思われたが大勝した。
松井も超久々のHRをかっとばした。
1死1,3塁、1死満塁の絶好のチャンスでは最低限の仕事も出来ずに
RBI Guyを名乗るには物足りなさもある。
ただHRを打てそうな感じが全く感じられない日々が続いていたから素直に感激したのも事実だ。

それにしてもやはりヤンキースタジアムはどこか‘我が家’の感覚を与えてくれる。
4月のリング・セレモニーでの感動的なオベーションに続き
今日の試合でも松井が打席に入る時のファンの大きな声援には愛を感じる。
LAAの先発メンバーには3人の元ヤンキーがいたが全然扱いが違う。

個人的にはYES(my9)の実況を聴くと‘我が家’に戻ってきた感じになる。
とにかく情報量の豊富さ取り上げる話題の多様さで群を抜いている。
今日のメンツはマイケル・ケイ、ケン・シングルトン、ポール・オニールといった3強が揃った。

松井のHR実況でマイケルの‘セイヤッ!’を耳にできたが、
それが微妙にテンションの低い‘敵ヴァージョン’なのも一興だ。
彼等は松井に関してだけでもどれだけのことを話しただろうか。
LAAのFSWよりはるかに松井のことを把握している。
オニールが真っ先に話題にしたのは、試合前にヤンキースの元チームメイトに挨拶に来た
松井の英語力の完璧さだった。

そうなのだ、松井にとってもヤンキースはまさに‘我が家’感覚なのだろう。
極自然に友人に会いたい気持ちが素直な行動になる。
どっかの日本人選手とのぎこちなさとは真逆だ。

さてNYYがLAAを苦手にしているのは今年の対照的なチーム状態でも有効。
明日今季の‘最終戦’をものにして5勝3敗にしたいものだ。

最終戦?
松井にとって再び‘我が家’に戻るためにはポスト・シーズン進出が必要だが、
なかなか負けないTEXに苦労している。
このシリーズの後の直接対決で叩くしかないが、
ゲレーロとの対比においても松井がキーになることは間違いない。

要するに私が毎日ブログ更新しなければならない羽目に陥って
悲鳴を上げる展開になればいいってことだね・・・(^。^)

2010年7月13日火曜日

まだまだ・林美雄を忘れない~‘帰り来ぬ青春’の真っ只中で遭った男~

林美雄の命日で1年の月日の長さを知るようになって何年目だろう。
彼との関わり合いについては既に過去に書き尽くしたので残念ながら新しいネタは無い。

最初に訃報を聞いた時に比べれば故人に対する思いが薄れているのも認めざるを得ない。
それでもこうして年に1回は書きたくなるのは何故か。

ネット上に存在するミドリブタ信者の多くが当時(中学生)、高校生、
大学生としてリスナーだった人達だ。
いわゆる青春真っ只中にこの男に遭ったのだ。
既成の価値観に囚われずに独自のテーストで新しいものを発掘してくる彼に魅了され
大いに感化された。
それがその後の個々の人生にどう影響を与えたかは様々だろうが、
林美雄に心酔していたあの時代が懐かしくて堪らないことは共通しているのではないか。

私は映画やドラマは節操無く新しいものを観るが、
音楽に関しては自分が愛するお気に入りを繰り返し聴く。

その中にシャルル・アズナヴールの‘Yesterday When I Was Young’というのがある。
フランス語では‘Hier Encore’ 邦題は‘帰り来ぬ青春’だ。
長い時間が経過しているのに‘yesterday’と言うのがなかなか素敵だ。
日本語でも遠い昔のことなのに‘昨日のことのように’と言うのと同じ感覚なのだろうか。

アズナヴールが40歳の時にリリースしたらしいが、
奇しくも私が林美雄氏と一緒に飲む機会に恵まれた年齢とほぼ同じだ。
他にも色々な歌手が歌っていてYouTubeだけでも相当ヒットするが、
個人的には素直にアズナヴールの英語ヴァージョンが劇的で最も好きだ。

もう何十年も何度となく聴いているが、飽きるどころか寧ろ自分の人生の中で熟成している感じだ。

帰り来ぬ青春への憧憬は歳を重ねるとともに深まる。
私の場合は特に病気によって貧弱な現在しかないからなおさらなのかもしれない。
どこかであの頃の自分のアイデンティティを求めている。
林美雄の価値が維持されているのもこうした要因があると思われる。
しかも青春と同様に彼自身が‘帰らぬ存在’になったことで更に強烈になった。

青春に関しては誰もが後になって気付くことが多い。
ここは素直に先人の英知に学ぼう。

まあ、これは今の素直な感情。

ああ!青春・・・ 人は一生に一時しかそれを所有しない。
残りの年月はただそれを思い出すだけだ。(A・ジイド)

少し斜めから分析するとこれか。

「青春が楽しい」というのは迷想である。 青春を失った人達の迷想である。(サマセット・モーム)

青春の特権といえば、一言も以ってすれば無知の特権であろう。(三島由紀夫)

同い年の連中と飲みながら話すと懐かしさとは別にこういう感覚もある。

私も青春のことを懐かしみ、若い人を羨むことがあるが、
しかし、もう一度若くなって世の中を渡ってこなければならぬと思うと、
何よりも先に煩わしい思いがする。(正宗白鳥)

青春の時期は、いつの時代でも恥多く悩ましいものだ。
もう一度やれと言われてもお断りしたい。(吉行淳之介)

今年から東京で学生生活を始めた息子に言うとしたらこれ。

青春は短い。宝石の如くにしてそれを惜しめ。(倉田百三)

そしてその昔卒業したら何になりたいと訊かれると‘詩人’と嘯いて
周りを煙に巻いていた自分を嘲笑うような至言はこれだ。

二十歳のときに詩人であるものは、詩人ではなく、ただの人間にすぎない。
二十歳を過ぎて詩人であれば、そのときかれは詩人である。(ペギー)



林美雄を忘れない~あの夏の光と影は何処へ逝ってしまったの♪~

続・林美雄を忘れない~愛はいつも束の間、今夜遠く旅立つ♪~

続々・林美雄を忘れない~それは小林千絵ちゃんのお陰だった~

又・林美雄を忘れない~あれから5年、命日には線香一本、花一輪~

又々・林美雄を忘れない~年に一度はミドリブタの美声と懐かしさに浸る~

まだ・林美雄を忘れない~元気なミドリブタに会える映画2本「太陽を盗んだ男」「ザ・レイプ」~