2009年5月28日木曜日

ヤンキースは首位に立ち、松井秀喜は連続弾でお立ち台に立った日~一応ダブルおめでただが相場観はbearish~

松井秀喜の‘不動心’も流石に揺らいでいたのではないだろうか。
自分がタコって負けて、代打出場すると三振。
7番に降格され、自分が一本打っていれば勝てたチャンスのある接戦を落とし、
完全休養するとチームの打線が爆発して大勝。
先発復帰して一応マルチヒットは記録したがチームは勝てず。

自分の不調もそうだが、チームの命運が自分と関係の無いところで決まっている。
チームの勝利が最優先の野球観を持つ男にとってはかなり堪える状況だったと思う。

昨日の試合の2本のヒットで打撃が修正されたとする日本のマスコミの浅はかさを証明するように、
今日は三振スタートで2打席目はお決まりの2塁ゴロだ。

素人目には何も修正されていないし、スランプが長引きそうな印象しか持てなかった。

ところが第3打席は、初球をぶったたくとライトへ一直線。
‘No doubt’のHRだった。
前の日のダブルもフェンス直撃で、あとほんの少しでスタンドに入りそうだったが、
打撃フォームも打球もまったく比較にならない。
試合の流れで言えば3-0でリードしている中でのソロ・ショットだった。

本来HRは誰でも殆どの場合そうなのだが、何度見ても完璧だ。
ただ今年の松井の場合、スランプの中でも突然飛び出すから実に奇妙に感じる。
そしてHRを打った後はまた低迷する傾向にあるから復活宣言もできない。

言葉は悪いが一種の‘徒花’のようなもので満開には繋がらない。

勝てそうな試合展開の中で出たHRを喜びながらも、私は直ぐに次の心配をしていた。

松井の第4打席、YESの番組内では協賛しているLand RoverのDrive of The DAYに
松井の第6号HRが選ばれたことが紹介された。

するとフル・カウントからまたまたHRを放ったのだ。
無死2塁だったからRBIがあればいいなと思っていたところで出た2打席連続弾。

ヤンキースの得点なのに場内の歓声がかなり大きい。
実際、アウェイなのにNYY関連のものを身につけている人達も結構目立つ。

私の心配を余所に松井は‘のうのう’と打ちやがった・・・(^。^)

ベンチに戻った松井を3-3で自分が主役だと思っていたジーターがややジト目で迎える。
ジラルディが手を伸ばしてくるが、松井がそれを華麗にスルー(これホントの話)。

ジラルディと言えばスランプに悩む松井に直接叱咤、激励の言葉をかけたらしいが、
松井のように組織に対してロイアルティの高い人間には一定の効果があったかもしれない。

試合は最後王建民がパーフェクト2イニングでしめて終了。
選手を迎えに出てくる松井をカメラが捉え、監督以下多くの連中が松井に握手を求めてくる。

松井を主役にしたカメラワークを証明するように、
YESのキム・ジョーンズのヒーロー・インタヴューに呼ばれたのは松井だった。

私の記憶では去年のバースディ・グランドスラム以来の‘お立ち台’(台は無い)である。

以前書いた
松井秀喜の‘perfect English’~オフに広岡勲氏に提言したYESでの‘単独’ヒーロー・インタビュー~

は実現しなかったが、言い方をかえれば通訳を使うハンディを考慮しても今日の試合は
松井をヒーローにしたかったということだ。
そういえばサヨナラ男、メルキーもスペイン語通訳を介して応じていた。

今日の勝ちでヤンキースはBOSと並んで地区首位にたった。
TORが9連敗するという‘暴落’にも恵まれたが、2.5週間でまさかここまで這い上がるとは・・・。

ヤンキースは故障者が多い割に健闘している。
14試合連続ノー・エラーだそうだ。
このまま首位争いに絡んでいけそうだ。

チームが首位に立ち、松井秀喜は2連発で今季初のお立ち台に立った。
ファンとしては‘ダブルおめでた’で何とも嬉しい1日、いや明日はオフなので余韻にも浸れる。
ひたすら、試合のあるBOSを‘逆応援’していればよいだけだ。

但し、松井秀喜に関しては今日の2発で完全復活などと言える気分ではない。
基本的に、今年の松井に対する相場観がbearish(弱気)なのだ。

まあ、ナリポンがヘボ相場師であることを願っている・・・(>_<)

因みに、ロードに出る前に髪を切れという私の進言は通じた。
松井がインタヴューで言っていた‘アジャスト’とは髪のことだったかも・・・(^。^)

う~む、残念
密かに期待していたNY紙の一面は、ビデオ判定勝利のメッツが独占だった。

2009年5月24日日曜日

果報は寝て待て?~4時間差録画観戦で興奮したヤンキースの大逆転サヨナラ劇byドミニカン・ブラザーズ~

ヤンキースはフィリーズとの初戦を落とし連勝は9で止まった。

破竹(8、9)の連勝はあっても10までは難しい・・・(-_-;)

第2戦はFOXのサタディ・ベースボールで全国放送なのはいいが、時間が日本時間の5時過ぎだ。

基本的にヤンキースの試合開始時間は2-5-8―(9)-11の筋待ちだ。
病人の強みでいつ寝ても起きてもいい生活なのだが、一番好きなのは8で2も大丈夫。
5は弱い。

今日は2時過ぎに松井がラインナップから外れることを確認し、ライブ観戦をやめて寝ることにした。
後でMLB.tvのアーカイブでも観られるし、今日はNHKで9時過ぎから録画放送がある。

勿論一切の関連情報を遮断するから、一応4時間遅れで始まる‘LIVE観戦’とも言えなくは無い。
但し、不思議なものでどこか‘生’ほどのめり込めない。
淡々とした試合展開で、8回に代打出場した松井も三振に倒れ、寒々しい感じ。

ところが2点差のまま迎えた9回裏に‘録’でも大興奮する事態になった。
松井からDHの座を奪ったA-Rodがライトへ同点2ランHR。
打率は2割だがHR率が7割というのは流石である。
おまけに今季は帳尻でなくゲームの中で価値あるものが大半だ。

続くカノーがシングルで出塁し、すかさず2塁へスティール。
打席にいるのはカブレラだ。

RISPになった途端、突然こいつがまた決めそうな気がした。
予感は的中、今季だけで3度目のサヨナラタイムリーを放つのである。
4番、5番、6番のドミニカン・ブラザーズで一気に演じたサヨナラ劇だった。

しかし、hot とかdelivery とかmilkを使った一面の言葉遊びも限界だな・・・(>_<)

正直カブレラは能力云々ではなく見ていて、あまり好きな選手ではない。
生意気というか目立ちたがりというか妙に気に障るのだ。
まあそういう感情になる一因には、松井とポジション争いをしていたこともあるが・・・。
ただ今やチーム随一のサヨナラ男、超クラッチ・ヒッターと認めざるを得ない。

実は今日のように‘生’ではなく時間差観戦したことが、今季もう1回あったが、
その時もサヨナラで勝ったのだ。

果報は寝て待てか・・・(>_<)

実際松井がラインナップから外れるディ・ゲームが増えるとそうなりそうだ。

因みにTORもBOSも1点差で連敗、あんなに遠かった地区首位が直ぐそこに見えてきた。

2009年5月21日木曜日

ヤンキースが連勝中なのに‘一人負け’の松井秀喜~最終打席でやっと一本出た時のベンチの迎え方~

ヤンキースファンとしては連勝を素直に喜ぶべきだろうが、
松井秀喜ファンとしてはかなり落ち込んでいる人が多いのではないだろうか。

松井以外の主力が大当たりなのに松井が冴えない。
昨日の試合ではひとりだけ出塁もなく、1イニングで2度アウトになる珍記録。

みんなで打てなきゃ怖くないが、他の連中が派手にやらかすから、
松井の‘一人負け’が一層際立つ。

守備の人と揶揄されていたテシェイラもA-Rod復帰後は絶好調だ。

そして今日は不調仲間と思われたスウィッシャーにも見放された。
なんと6番、7番、8番が3連続HRを演じるのだ。
あのシェフ、エロ、松井以来だ。

麻雀の役で言えば一気通貫で五萬のカンチャン待ちをしている間に2,3,4の一盃口が
出来て聴牌はしたが、引き続き五萬が地獄待ち状態といった感じだ。

今日も併殺打に始まって3タコ、直近で17打数3安打のスランプで臨んだ第4打席。
1アウトでwalkのエロが1塁にいる。
2球目をバットを折りながらライト前シングル。
ここから猛攻が始まり一挙に6得点、プチCrazy 8thになった。

1点入って3塁ランナーになった松井には代走が送られた。

先ずは次打者のカブレラとハイタッチし、ベンチに戻ってきた時だ。
次から次へと選手やコーチが松井を迎えに出てきたのだ。
巨漢のイメージで尻も重そうだが実はサバシアはこういう時いつも素早い。
最後はキャプテン、ジーターが得意の頭ナデナデだ。

確かにあの時点で2点差を3点差にするインシュアランス・ランのきっかけになったのは事実だが、
総出の価値があるかは疑問だ。

そこで私はある種の‘深読み’をしたくなった。
松井の‘ひとり蚊帳の外状態’を気にしていたのは、本人とファンだけでなく
チームの連中全員だったのではないか。

かなり情緒的な解釈かもしれないが、そんな温かさを感じさせる光景だった。
まあ、それだけ今のチームの雰囲気がいい感じなのもあると思うが・・・。

8回2点差で4アウト・セーブをする筈のリヴェラは9回8点差という不慣れな状況で、
ソロHRを浴びるがゲームセット。

松井も勿論ベンチから迎えに出てきたがジラルディの前のポジションを確保。
これまた珍しいが出迎えが終わると流れ的にジラルディとボディータッチをした。
顔にもやや明るさが戻ったような気がする。

たった1本のヒット、それもシングルでここまで想像を巡らすのは、
まさにファンならではの‘愚の骨頂’と言われればそれまでだが、
開き直って言い返すならば、これこそファンとしての‘真骨頂’だ。

チームは8連勝で地区首位のTORとのゲーム差も2.5になった。
明日以降チームや松井がどうなるかはわからないが、松井はロードに出る前に
髪を切ってスッキリした方がいいと思う。

2009年5月18日月曜日

ヤンキースが驚異のサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ~同点には貢献できてもヒーローにはなれない松井秀喜~

はい、みなさん
驚きましたね、びっくりしましたね。
なんとあのジラルディ監督の率いるヤンキースが3試合連続のwalk off winですね。
今までこの監督になって駄作が多かったから意外でしたね~。
そこでわたし、しっかり調べました。
1972年の8月以来だそうです。珍しいですね。
まだ松井選手もジーター選手も生まれていませんね、古いですね。

おまけにヒーローは日替わりですね、これも面白いですね~。
カブレラ選手は今年だけで2度目ですね。
英語ができないので通訳をつけてインタヴュー受けてましたね。

次の試合はあのA-Rodでしたね。
お金たくさん貰ってる人ですね~。
いったい何に遣っているのか気になりますね。
他にもいろんなスキャンダルがある人ですね~、お騒がせですね~。
エロいですね~。
ところでドミニカ出身が連続でヒーローですね。
そこでわたしは今日はてっきりカノーがヒーローになるかと思ったら違いました。
予想は難しいですね~。

今日はデーモン選手でした。
この前審判に文句を言って退場になった人ですね~。
あれ、実は長打の連続試合の記録がかかっていたんですね。
惜しいことをしました。
でも今日は決めてくれました、見事でしたね~。
2004年のレッドソックスの頃の恐さがありましたね~。
この人は契約の最後の年には良く頑張る癖があるんですね~。

契約の最後と言えば我らの松井秀喜選手もそうですね。
昨日は8回に代打で出場して、同点に追いつくきっかけとなる
貴重なダブルを打ちましたね。
あともう少しでホームランでした、惜しかったですね~。
でもあっちの方向はホームランになりませんね、最後のひと伸びが無いですね。
今日も7回、エロのホームランで1点差になった直後にライトへダブルを打ちました、はい。
ボールがコロコロ、コロコロ転がってSONYの看板に届きました。
隣にはあの読売新聞の看板があるんですね~、漢字で書いてたらアメリカ人読めませんね~。
その松井選手は1アウト3塁でレフトフライがあがって、一生懸命に走りました。
炎のランナー顔負けの走りで同点になったんですね、良かったですね~。
でも野球は相手より点数取らなきゃ勝てないんですね、当然ですね~。
そこで8回にチャンスが来るんですね。
2アウト満塁でバッターは松井。
ヤンキースタジアムにはベートーヴェンの運命が流れるんです、盛り上げますね~。
そう誰でも知ってるジャジャジャジャ~ン♪
代わったばかりの相手のピッチャーが3球続けてボールを投げて来たんですね~。
きっと松井選手が怖かったんですね。
わたしはここで押し出しで1点入ると思ったんです。
球場の観客もそう思って一生懸命拍手してたんですね。
でも、実際は1球ストライクを見逃してから2球連続でボール球に手を出して
三振しちゃったんですね。
予想は難しいですね~。
観客も大きな溜息でした。
一寸先は闇ですね~。恐いですね~。
あそこで決めてくれれば大ヒーローになれたのに惜しいですね~。

でもあのナリポンさんの名言にあるように‘勝ちゲームに戦犯無し’で
良かったですね~。

今日の勝ち投手は昨日に続いてアセベスという人でした。
日本の巨人軍にも山口という投手がいて、リリーフなんですが
彼が投げると不思議と勝ちが転がりこんでくるんですね。
洋の東西を問わず運を持った人にはのった方がいいですよね~。

サヨナラ勝ちをするのは必ずしも強いこととは限らないんですが、
観客が興奮するのは間違いないですね~。
9回裏のガードナー選手の本塁突入とマウアー捕手のダイブは見ごたえ十分でした。
セイヤ!のおじさんは暴走だと怒ってましたが、紙一重のプレイでした。

ところで日替わりヒーローを襲う凶悪犯がいるんですね、恐いですね。
アメリカのコメディの定番のパイ投げで顔を真っ白にするんですよ。
デーモンは髭剃りでもするのかと思いました。
ま~、わたし驚きました。
凶悪犯はバーネットだったんですね~。
松井選手もヒーローになって狙われるようになるといいですね。

ヤンキースはこれで5連勝、貯金は3、全然少ないですね~。
ブルー・ジェイズも負けませんね、恐いですね~。
去年のレイズ、今年のジェイズ、発音も似てますね~、恐いですね~。

という訳で、時間きました。
それではみなさん、またお会いしましょ、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

2009年5月15日金曜日

ファンの心配を‘糧’に大仕事をする男~出場不確定の松井秀喜が試合を決定する第4号HRを打った~

TORとの初戦、1打席を終えた松井秀喜がハムストリングに張りを感じてゲームを離れた。

2年前のヤンキースはハムストリング症候群に襲われて、新任のトレイナーが解任されたことがあったが、結構長引くのが悩ましい。

松井の比較的楽観的なコメントとは裏腹に私はDL入りの可能性が高いと感じた。

昨日の試合は先発を外れたが、代打出場はあり得るというジラルディの発言で、
それほどシリアスではないかもしれないという印象に変わった。
松井とジーターを故障で欠くチームは若手が溌剌とプレイし圧勝した。
勝ちを喜ぶ気持ちがある一方で、松井不在で盛り上がっているのをやや白けて観ていた。
私の狭量さの証明である。

今日は5番DHで復帰したが復調したかは別問題。
復帰前の4試合では12-1と大スランプに陥っていた。

今日も3打席では四球や良い当りはあったが、ノー・ヒット。
4打席目は2-2の同点で8回表の先頭で回ってきた。
カウント2-2からの6球目を叩くとボールは右中間へ・・・。
ヒットになるのは直ぐ分かったが、なんとこれがフェンスを越える第4号HRになった。
このTORシリーズにはマイケル・ケイが参加していなかったのでセイヤッ!は聞けなかったが、
実況のケン・シングルトンはそもそも入るとは思っていなかった感じだった。

現地の書き込みにはヤンスタのジェット・ストリームが
チームと一緒にTORにやってきていたというのがあった程だ。

いつもは表情を変えずにゆっくりと一周する松井も今日は3塁手前では思わず笑みをもらしていた。

その直後例の現地番記者がブログで最高の賛辞を贈る。
Godzilla does it again. The guy is a difference maker, always has been.

試合は松井の決勝弾を‘希薄化’する追加点も無く、サバシアからリヴェラに直接リレーで
追いつかれることもない理想の展開でヤンキースが3-2で勝利した。
ゲーム差はあるが地区1位のTOR相手に勝ち越し、勝率を5割に戻したことは大きい。

松井秀喜が打つか打たないかではなく出るか出ないかを心配していたが、
何のことはない、結果的には今季の松井が最も存在感を示したベスト・ゲームになった。

松井はファンの心配を‘糧’に大仕事をする男だな・・・(^。^)

故障上がりの松井は強い。
慣れないライトを守って捻挫した時も、次の試合では第1打席でHRを放った。
今日の4回の打席はすべて足に優しい内容だった。

さて、この一発で記事の見出しは勿論松井とサバシアが中心だった。
今季初のNY紙一面登場を期待したが残念ながら2紙はメッツネタ。
Newsdayだけがヤンキースネタで‘Well-Healed’とやったが写真は松井と同様に
怪我から復帰して同点タイムリーを打ったジーター。
TOR遠征だと極端に公式の写真が少なく松井の決定的なものがなかったせいもある。

まあ、同じ1974組だし、松井は次の文句無しの機会を狙えばいい。

今夜は絶品の鯨ベーコンとともに松井の活躍がいい肴になって旨い酒を楽しんだ。

という訳で、松井の活躍を期待してファンはおおいに心配しましょう・・・(^。^)
実際今年はHRを打った後に何故か低迷することが多い。

2009年5月9日土曜日

ヤンキースの4番A-Rodが今季初スウィングで連敗を止める~エロ効果でサバシアも完封~

日本の大型連休に合わせて‘大型連敗’をしていたヤンキースだが不振に苦しみ、
Boo攻撃を受けているテシェイラがこんなことを言っていた。

“We found another way to lose.”

まさか‘大発見’をして日々喜んでいる訳ではないだろうが、負けパターンは実はみな同じ。
攻撃陣で言えばRISPでのタイムリー欠乏症も酷いが、
さらに悲惨なのが‘Man on 3rd, < 2 outs ’での‘最低限の仕事’の成功率だ。

裏は取っていないが全試合観戦している私の記憶だと5月1日のLAA戦で
松井が犠飛を打って以来一度も成功していない。

投手陣で言えばスターターが持って6回、その後のブルペンが圧倒的に弱い。
そして終にはリヴェラまでもが連続被弾の‘珍事’を起こす始末。

5連敗して今日からは地区最下位のBAL3連戦。
ここで手術、リハビリ明けのA-Rodが今シーズンのデビューとなった。

私に‘理由は無いがエロは予定より早く復帰しそうな気がする。あいつはそういう奴だ。’
と書かれたがその通りになった。
4番サードで出場した第1打席、四球のランナー2人をおいて、初球を今季‘初スウィング’すると、
何と先制3ランHRという劇画も真っ青の展開。

彼の留守を守っていた3人の代役達は28試合でHRはゼロだったから、
まさに格の違いを見せつけたことになる。

その後は2三振を含め3度凡退するが、最初の一発が効いてチームは4-0で勝利、
‘大型連敗’を脱した。

エロ効果なのか女房役がピチピチの23歳になったせいか、
無駄遣いの権化扱いされていたサバシアが完封。
立ち上がりのピンチで2塁塁審が誤審で盗塁をアウトにしてくれたのも大きい。
因みに今日の球審はあのボブ・デービッドソン。

最高年俸の4番が打ち、年俸的には絶対エースのサバシアが完封するという流れになった。

はいはい、エロ様、あんたがいないと勝てない、勝てない・・・(>_<)

エロをどこかで好きになれないナリポンとしても今日は素直に認めざるを得ない。

実際YESのマイケル・ケイが実況の中である数字を紹介した。
自分でBALに向かう飛行機の中で調べたというのも少し驚いたが、
エロがヤンキースにやってきた2004年以降、エロが出場した試合の勝率は0.595で
出なかった時は0.465だそうだ。

代打出場の取扱いがどうかは不明。

そうそう松井の連続試合安打は案の定1打席だけの代打出場で途切れた。
その後はまた打ち続けているが未練がましい表現としては
‘Godzilla has a 16-game hit streak as a starter.’というのを見つけた。

松井シンパのケン・シングルトンは今日のエロの一発と松井のヤンスタ・デビュー戦の
グランド・スラムを重ねて、スターは何かを持っていると解説していた。

A-Rodの存在で勝率が変わるとしてもそれは本人の直接的要因だけではない。
特に前後を打つ打者には大いに影響がある。
5番に‘降格’になった松井は所定の位置で仕事をすればいい。

“We found another way to win.”

そんなコメントを是非聞きたいものだ。

2009年5月2日土曜日

2009年の松井秀喜はよく跳ねる~チームはアグリーなゲームを逆転サヨナラ劇で4連勝、自身は連続試合安打を死守~

今日のヤンキースは1回裏松井の今季初の‘最低限のお仕事’打点となったライトへの犠飛を
皮切りに一挙に4得点、今年好調な先発ウィーバーを攻略した。
一方こちらの先発ペティットはランナーを出しながらも何とか凌いで、5回を終わって無失点。
6回表も1死2,3塁のピンチで三振を取り何とかなるかと思ったが、
そこから2ランシングルを浴び、四球で満塁にした時点で降板。

おそらく世界中でジラルディ以外の全員が抱いた嫌な予感は的中し、
クリアリング・トリプルを打たれてあっさりと逆転される。

その3塁ランナーは実質ホームスティールのようなワイルドピッチでさらに1点、
このイニングで6点奪われる。

7回にも3点失い、4-9の5点差になり、あの屈辱のBOS戦の二の舞モード。

8回裏の先頭はまだノー・ヒットの松井だったがピッチャーゴロに倒れ、
YESの実況もヒッティング・ストリークの終焉を宣告した。
ところがそこから打線が繋がりなんと4得点、1点差まで迫ったのだ。

実は前日の試合で同点から勝ち越しに成功した8回の攻撃も、松井の凡退から始まった。
野球通の間では‘松井のきっかけ力’は定評があるが、自分が凡退してもチームは大量点を取る。
これを超野球通の間では‘広義のきっかけ力’と呼んでいる・・・(^。^)

このラリーで9回の攻撃で松井に5打席目が回って来ることが確定した。

1点差をキープしたまま9回の先頭は悩める3番、テシェイラだったが、自慢の選球眼でなんとか出塁。
さあ、松井の出番だ。

天国シナリオはサヨナラ2ランHRだが、地獄シナリオとしては2ゴロ併殺打もある。
ファンとしては共同責任を感じながら固唾を呑むのは当然の場面だが、
しぶとくレフト前にライナーで弾き返した。

よっしゃ~、繋いだぜ・・・(^。^)

絶好調男カノーのセンター前ヒットではランナーが還れず無死満塁。
2塁に進んだ松井には当然のことだが代走が送られた。

次の打者は1回に2ランHRを打っているポサーダ。
フルカウントから強振した当りは左中間へ。

やった~、サヨナラだ・・・(^O^)/

パソコンの前で手を叩いた私が見つけたのは松井の姿だった。

ホームインする二人のランナーに駆け寄って跳ねてる、跳ねてる。

その後は殊勲のポサーダをロックオン、またまた跳ねてる跳ねてる。
サラサラヘアーのCMに使えそうな感じで髪の毛が揺れている。

そういえば、今季最初のサヨナラ勝ちになったOAK戦の時も松井は跳ねていた。

2009年の松井秀喜はよく跳ねる、膝に問題が無い時より力強く跳ねている・・・(^。^)

今日の興奮をまた味わいたくてMLB.TVのアーカイブを観て驚いた。
サヨナラの瞬間、松井はベンチ前の柵に足を掛けて乗り越えジャンプして着地し、
バンザイをしながら駆け寄っているのだ。
良い意味でも悪い意味でも感情を表に出さない松井にしては実に珍しい。

チームは4点のリードを守れず逆に5点差にされたアグリーな試合を見事にひっくり返した。
松井は予想しなかった5打席目でチャンスを広げ、自身の連続試合安打記録を死守して11に伸ばした。

恐らく松井個人は記録を特に意識はしていないだろう。
私も重要視しないタイプだが、現地のメディア対策というか印象作りとしては
結構有効だということもわかってきた。

記録が自己目的化するのは疑問だが、結果として続くのは大歓迎だ。
最大の敵は先発を外れた時の代打出場か・・・。

ファンとしては跳ねる松井も悪くはないが、跳ねる人々の輪の中心になっている
松井の方が良いことは論を待たない。

2009年5月1日金曜日

な~んだ、結局松井秀喜2009年の4月は例年以上の出来じゃないか~打率は‘ゆとり’の‘およそ3’~

松井秀喜の膝の状態の悪化のニュースを聞いた時の私は最悪の事態を予測した。

松井秀喜の野球人生の終焉が近いかもしれない・・・(-_-;)

2006年の負傷以来何度も似たようなことを思ったことがあったが、
今回は妙な確信があった。

ファンとして未だ覚悟はできてないが、覚悟はしている・・・(-_-;)

或る常連の人の書き込みに対して私はそう書いた。

ところが私の確信はまったくの大外れになった。
80円を割れる円高が有り得るとしてドルショートにしたのに
逆に100円越えまで戻した円相場のようだ。

実際にディーリングをしていたなら、とんでもないヘボだが、松井に関しての大外しは大歓迎。

調子が戻るにつれて、周囲の評価も上昇し打順も7番から一気に4番に返り咲いた。
ヒットは打ちながらもそれが点に絡まない、勝負に関係ないという不満はあったが、
それも改善して存在感を増していく。
DETとの第3戦は2割バッターのテシェイラが歩かされて満塁で松井勝負になった。

YESの実況席もブログを愛読している番記者もその選択をやや疑問視していたが、
走者一掃のダブルという結果が出ると現地のファンを含め一斉に‘ほら、見たことか’
の大合唱が始まった。
前にも書いたが特に熱狂的なファンを持たない松井の場合、すべては結果次第という傾向が強い。

グランドスラムも悪くは無いがクリアリング・ダブルや3ランHRを‘粋’と感じる
私にとっても堪らない瞬間だった。

打点3という‘乱獲’も今季初めてだった。

今日の試合でも初回2死2塁という4番にありがちな状況で、
初球を叩ききっちりとタイムリーを放った。

序盤は1割バッターの汚名を着せられていたが10試合継続中のヒットもあって打率は
ジリジリ上がってきた。
瞬間的に3割を超える場面もあったが4月終了時点では0.292となった。

ゆとり教育時代の円周率風にいえば‘およそ3’だ・・・(^。^)

なんのことはない、この打率は絶好調だった去年の0.322に次いで
松井のキャリア上2番目に高いのだ。

打点9は少し淋しいがHRの2本もこんなもんだ。

な~んだ、例年の4月より上出来じゃん・・・(^。^)

但し、あれだけ悲観していたのに一転して楽観する気は無い。
安易な‘完全復活宣言’は世のマスコミの専管事項だ。
ただ必要以上に悲観することもなさそうだ。

走る方でも復調著しい。
今日は誰もがゲッツーと思った2ゴロを打ちながら疾走して阻止した。

しかしながら、そういうプレイは膝爆弾のリスクと裏腹なのも事実だ。
そういえばあれだけ休ませたがりのジラルディも、調子が良いと思わず‘酷使’したがる。

さてヤンキースの位置だが貯金2で、BOSとTORに2ゲーム差の3位だ。
昨年あたりからチームの勝敗に対する異様な執着とか強い感情が失せてきているのは事実だが、
この前のBOS戦の‘Swept Away’で少し蘇ってしまった。

松井が打ってチームが勝つ・・・そういう単純明快なゲームが一番・・・(^。^)

今季はまだ地元紙の一面を飾ったことは無いので、そろそろ見たい。