2007年11月27日火曜日

中日スポーツ‘松井秀喜トレード要員’の記事に思わず電凸~先方曰く‘この時期はニュースが無いから・・・’~

‘松井秀喜トレード要員’のニュースを知ったのは朝のフジテレビ‘とくダネ!’だった。
小倉氏がオープニングトークでスポーツ紙の一面を掲げていた。

実際どのスポーツ紙を持っていたかは見逃したが、話からは中日スポーツ、東京中日スポーツ、
スポニチのどれかだったと思う。

そもそもイチローと松坂を‘寵愛’する小倉氏だ。
私の先入観のせいもあるが、松井秀喜に関しては‘大変なこと’と言いながらも
どこか波乱を楽しんでいるようにも見えた。

笠井、佐々木恭子のふたりの局アナは小倉のイエスマンだし、コメンテーターの竹田も
スポーツ音痴、山崎バニラとかいう‘金属音を発する人’は何のためにあそこに
すわっているのか全く不可解な存在だ。

起きた直後の‘寝耳に水’のニューズだったが、トレード話は基本的に最終決着までは
追いかけないのが私の方針、無視しようと思ったが流石にあそこまでデカデカとやられると
気になりネットで調べてみた。

中日スポーツ:松井、トレード要員 現役最強左腕サンタナ獲得へなりふり構わず

東京中日スポーツ:えっ、ゴジラが交換要員!? サンタナ獲りなら・・・と地元紙

スポニチ:松井秀 ツインズへトレードも

中日スポーツとトーチューは姉妹関係にあるから記事はほとんど同じだが見出しは違う。

何れにせよ彼らがネタ元にしているのはNewsdayの電子版の記事
If teams want to upgrade, they'll have to tradeだということが判ったので早速読んでみた。

同紙のKAT O'BRIENが書いた署名記事だ。

えっ、なにこれ中日スポーツの書いてることと違うじゃん・・・<`ヘ´>

勿論私だって英語の記事の理解力は不十分だが、
それにしても中スポの記事には‘誤報’‘捏造’に近い表現があると思った。

そこで一念発起、中日スポーツへ電凸してみた。

電凸を実りあるものにするためには‘現場の人間’と直接話せるかどうかが鍵だ。
そこで‘松井の記事に関して他の情報があるんですが・・・’と言い、取り次いでもらった。

先ず、記事を書いて送ってきたのは現地の記者だそうだ。
‘じゃあその人は英語も堪能ですよね’と念を押した上で、私の解釈を述べた。

Newsdayの一記者が‘私見’を述べているだけだが、
まるでヤンキースの方針のような筆致で書いてあるのはおかしい。

元記事では今年のオフはFA市場が不作だから、各チームが強化したいのなら積極的にトレードを行うべきだと言っているだけだ。

そのトレードの中で松井秀喜やデーモンの名前も最後に挙げているが原文では‘perhaps even Yankees outfielder Hideki Matsui or Johnny Damon’と書いてある。‘perhaps even’のニュアンス(蓋然性の低さ)が伝わってこない。

元記事では松井秀喜のトレードの可能性には言及しているが、サンタナの交換要員とは言っていない。
他の情報とも合わせるとサンタナの交換要員はヤンキースの若手の選手達とする見方が多い。

私が穏やかに話したせいもあって、相手の年配っぽい男性も時折納得した様子で
きちんと話を聞いてくれた。

‘スポニチさんに比べるとトーンが強すぎて煽り過ぎでしょう。
きっと松井ファンもアンチ松井も踊らされていますよ。
まあ、スポーツ紙的にはそれで成功かもしれないけど、
ちょっと内容に問題がありますよね。’

私がそう言うと、彼はこう答えた。

‘この時期はニュースが無いから・・・’

一瞬‘はぁ?’と思ったが、逆にここまで素直に内情を吐露されると拍子抜けしてしまい、
妙に和んだ雰囲気になってしまった。

‘中日スポーツだとアンチ松井の人とか多いんですか’と尋ねると
‘それはないけどやっぱりイチロー中心だね、
イチローには張り付いてる記者がいるけど松井にはいない’

何だかんだで25分位は話していただろうか。
最後に彼は夕方に行う紙面会議で私の指摘事項について触れることを約束して電話を切った。

実際の会議でどう生かされるかは知る由もない。

何しろこの時期のスポーツ紙は目ぼしいニュースが無いから
部数を伸ばすためなら‘なりふり構わず’なのだ。

その辺を十分に理解して振り回されないようにしましょう。

その後、MAJOR.JPとか他のスポーツ紙のWEB版に同様の記事を見つけた。
一応オリジナルの記事に近づいてきてはいるが見出しはやはり煽っている感じだ。

まあ、この程度は仕方ないけどね。

2007年11月18日日曜日

MLBのチーム名を○軍(○にはカタカナ一文字)と表記するマスコミの不見識~さあ、大変!デ軍が名称変更でレ軍が4個になったぞ~

日本の活字メディアではMLBのチーム名を表記する時にヤ軍、レ軍といったように
カタカナ一文字に軍をつけて使うことが多い。

恐らくは、見出しやリード等の字数が制限された中で‘苦肉の策’として使い始めたのであろうが、
いまや本文の中でも堂々と使われている。

上で例を挙げたヤ軍がヤンキース、レ軍はレッドソックスという勝手な思い込みがあるが、
それはマスコミでの露出頻度が高いせいだ。
30チームを○軍表示してみた。

ア・リーグ、ナ・リーグ別で東→中→西の順だ。

レ軍、ヤ軍、ブ軍、オ軍、デ軍
イ軍、タ軍、ツ軍、ホ軍、ロ軍、
エ軍、マ軍、ア軍、レ軍

フ軍、メ軍、ブ軍、ナ軍、マ軍
カ軍、ブ軍、カ軍、ア軍、レ軍、パ軍
ダ軍、ロ軍、パ軍、ド軍、ジ軍

結果はこうだ。

3チーム:ブ軍、レ軍
2チーム:ア軍、カ軍、パ軍、マ軍、ロ軍

30チームのうち、なんと過半数の16チームがこの表記では‘特定’できないことになる。

‘ブ軍からブ軍に移籍したA選手はかつてブ軍でチームメイトだったB選手と・・・’

訳わからん・・・(?_?)

報道する者が特定できない表現を用いるのは言語道断だ・・・<`~´>

そしてこの馬鹿な表現方法に更に‘大変なこと’が起こった。

今シーズン終了後、タンパベイ・デヴィルレイズが名称変更を決めたのだ。

エイッとばかりに(←ココワラウトコ)、デヴィルを取ってレイズにした。

これで晴れて‘レ軍’の仲間入りだ・・・(^。^)

来年から‘レ軍がレ軍に大勝’とか書くのだろうか。

今までもナ・リーグ中地区で‘カ軍がカ軍との接戦を制す’というのは有り得たが、
やはりア・リーグの東地区は露出度で群を抜いているからな~・・・。

○軍の‘軍’という表現も違和感を覚える。

野球はチームスポーツだから、知る限りではチーム名は複数形になっている。
でも‘軍’という響きはどこか違うだろ。

‘東京巨人軍’というチーム名はあったが、それも戦後はなくなった。

日本のチームだって巨人を除けば○軍という呼び方は普通はしない。

定着しているのは一軍、二軍という言い方だけだ。

要するに○軍というのは
‘特定できないカタカナ一文字’+‘時代錯誤の漢字一文字’
という何とも不見識極まりない表現ということになる。

実際にこの表現を使っている連中が何ら疑問や問題意識を持たないのが不思議でならない。

2007年11月15日木曜日

松井秀喜の右膝手術のニューズをさらに隅に追いやったA-RODのヤンキース出戻り話~ボラスは涙目?~

松井秀喜が右膝の内視鏡手術を受けた。
日帰りで済む程度のもので大手術ではない。

現地のメディアも小さな記事で淡々と事実を伝えた。
‘経過は良好’と書いている日本のマスコミもあるが、臓器移植でもないわけで
半日後をもって‘良好’というのは、おそらくこの手の手術では意味を持たない表現だろう。

数か月の時を経る過程で‘経過は良好’そして‘結果も良好’という言葉を耳にしたいものだ。

松井の手術の取り扱いが小さいのには別段不満もないが、偶然とはいえ世のメディアが
‘A-Rodのヤンキース出戻り説’に狂奔しているのには正直苦笑してしまった。

なにしろBOSのワールドチャンピオン決定の日に、
自らの身の振り方について発表し、顰蹙を買った男だ。

松井の手術なんてひとたまりもない。

どうやら‘復縁’の実現性は高いらしい。

10年$350Mを吹っ掛けたBORA$だが、結局ヤンキース以外に$300Mを払える
‘狂団’なんてないのだろう。

噂されている10年$280前後の数字は300マイナス21(TEXの負担分=NYYの損失分)の
発想なのか。

今回の交渉はボラス抜きだったというのは何かと興味深い。

ボラスが涙目ならば少しは溜飲が下がる・・・(^。^)

ただエロも今頃になって寝返るくらいなら最初から主導的に動けば良かったのにという印象はある。

というか彼自身も結局ヤンキースしかないことを‘悟った’上での日和見行動かもしれない。

奥さんのシンシアの意向を理由にしているのは、やや狡猾さも感じた。

そうだよ、ストリッパー騒動で離婚説も流れたじゃないか・・・(`´)

日和見なのは実はファンも同じだ。

82%の人が‘エロはいらね’と言っていたが、
今回出戻りが現実味を帯びてくると、逆にこんな感じだ。

Do you still want A-Rod on the Yankees?

Yes 67%
No 33%

なんと3分の2の人が‘エロが欲しい’だ。

裏切り者なんか糞くらえと思いながら‘後任人事’がピリッとしない現実を見せつけられると
やっぱりファン心理も変わるのだろうか。

どうせ自分が金を払うわけじゃないし・・・(>_<)

2007年11月11日日曜日

スポーツニュースは恐い 刷り込まれる<日本人>(森田浩之 著)~馬鹿マスコミに洗脳されないための一冊になる?~

今日は最近読んだ本について書きたいと思う。

わざわざ紹介しておいて、こんな言い方も‘失礼’だが、
読んで‘目から鱗’という程の内容ではない。

私自身が同様の‘疑念’をスポーツ・マスコミに対して持ち、
その質の低さを‘嘲笑’している人間だからだ。

この本のサブタイトルにある‘刷り込まれる〈日本人〉’だが、何が刷り込まれるのか。

筆者は〈私たちは日本人である〉というナショナリズムの話に持って行きたがっているが、
その日本人像を含めたスポーツ報道のステレオタイプの問題の方が私には重要だ。

ステレオタイプについての記述の一部を抜粋してみた。

ところで、「ステレオタイプ」という言葉がもともとは印刷業界の用語だったことはご存じだろう。ステロ版(鉛版)印刷術を指す英語だったのだが、これをアメリカのジャーナリストで造語の才にたけていたウォルター・リップマンが、「判で押したように多くの人が共有する固定観念」を表わす言葉として鮮烈にデビューさせた。1992年の著書『世論』でのことである。
 この本のなかでリップマンは、なぜステレオタイプがはびこるのかを考えた。彼の答えはいたってシンプルで、「ステレオタイプで世の中を見たほうが楽だから」というものだった。
 ステレオタイプにのっかってしまえば、自分で世の中を観察して考えなくてもいい。ステレオタイプがあると、私たちは「観察してからの定義するのではなく、定義してから観察する」ようになると、リップマンは書いている。「私たちは、文化が定義済みのものを拾い上げるだけになる。文化がステレオタイプのかたちにしたものを拾い上げ、それを理解するだけになる」


私自身は‘陳腐’を嫌悪している。
私を含めて一部の人々がステレオタイプなものを批判すること自体がもはや一種の
ステレオタイプという‘自虐的な見方’もできるが、やはり大部分の人々はステレオタイプである。

それはマスコミやメディアによって‘洗脳’された結果とも言えるが、
上の引用にあるように‘楽だから’という無意識の行動パターンにも支配されていそうな気がする。

テレビの街頭インタビューを聞いているだけで私はその陳腐さに呆れてしまう。
実際はもっと個性的な意見を言っている人もいるのだろうが、それらはステレオタイプな
マスコミによって‘検閲’され不採用になってしまっているのだろう。

ブログの世界も然りだ。
なんとも陳腐にしてステレオタイプなものが氾濫している。

このブログも別に上等なものではないが、それでもMLBに関してはできるだけ‘現地主義’に
徹して、日本人的な‘偏向’を排除しステレオタイプに陥らないように努めている積りだ。

この本のタイトルを書店で見て、或いは書評で見て、ついでに735円と言う値段も見て、
中身を確認することもなく購入を決断できるタイプの人間は実はこの本を読む必要のない
人種なのかもしれない。

恐らく最も読むべき人種はスポーツ・マスコミに関わっている連中である。

筆者が例に挙げている幾つもの馬鹿げた報道の仕方(これが結構面白い)が
すべて‘禁じ手’になったら、連中は相当狼狽するに違いない。

或いは‘禁じ手’であることは十分承知した上で‘楽だから’という理由で、
営々と‘刷り込み作業’を続けるつもりなのだろうか。

新書で約200ページ、恥ずかしいくらい‘遅読’の私でもさくさくと読めた。

‘スポーツニュースは恐い’というタイトルを読むと一般ニュースは恐くないのか?と
突っ込みを入れたくなるが一般ニュースの恐さは論をまたない。

‘スポーツニュース(も)恐い’というのが本音だ。

最近大きく報じられた所謂‘亀田家騒動’だが、そもそもボクシングというスポーツに
まったく興味の無い私としては論ずる気もないし、論点すらよくわからない。

ただし、嬉々として社会問題に‘昇格’させていたマスコミに対しては激しい嫌悪の念を抱いた。

2007年11月7日水曜日

拝啓、金融庁様~‘正直者が馬鹿をみる’イオン銀行を放置しないでください~

私がブログを始めたのは2005年、あの頃は何かあればいわゆる‘電凸’をして、
それをネタにして書いていたものだ。

最近はその手の記事は一切書かなくなっていたが、かと言って何も行動していない訳ではない。

ネタ目的に行動はしないが、何かあればいつでも‘ナリポン流’に行動はしている。

10月末に開業したイオン銀行について金融庁のHPを通じて下記の意見を送った。

**********************************************************************

先日イオン銀行が開業しました。
私も申し込み開始日にネットを通じて口座開設の申し込みを行いましたが、
2週間以上経った今も口座の開設は完了しておりません。

それ自体は他のネット系の銀行と比較しても大きな問題にはなりません。

問題は同行が実施している開業に伴うキャンペーン定期の販売方法です。
ホームページにも明記されているように同行はいわゆる有人店舗でも窓口での
現金の取り扱いは行わないとしています。

ところが実態的には窓口に直接現金を持参した顧客には、口座開設の手続きが完了
していないにも関わらず、キャンペーン定期の作成に応じているらしいとの情報がありました。

カスタマーセンターに確認したところ、そんなはずはないとの回答でしたが、
さらに上席に事実確認を要求したところ翌日になってその事実を認めました。
(担当者:○×△□、所属:お客様サービス係、電話:0120-13-1089)

現金の取り扱い禁止は原則であって現場の判断に委ねている、との事でした。

このキャンペーン定期には明示されていない募集額が設定されており予告なしに
打ち切りになることがあるとされています。
この条件自体は一般的であり特に問題はありません。

問題は所定の手続きに従って口座開設をしようとしている人間が、
実際にキャッシュカードを手にして定期預金の作成に行った時には募集が
打ち切られている可能性があることです。
窓口で例外的(常態化している可能性もあり)な取扱いで定期を作成した人間の分が
本来の募集額を圧迫しているのは間違いありません。
本日(11月5日)に品川支店の窓口に現金を持ち込んで定期を作成した人が
キャンペーン枠は残り少ないと行員に言われたとの真偽不明の情報もありました。

何れにせよ現金持参の客の定期作成に応じているのは銀行も認めている事実です。

この不公平感はいかがなものでしょうか。

平たく言えば、ルールに従って整理券を手にして行列を作らせている一方で、
整理券すら持っていない人々の割り込みを容認しているという感覚です。

金融庁として法的に何かの問題があると認定するのは難しいかもしれませんが、
顧客の観点からは金融機関のサーヴィスあるいは信頼性という面で甚だ遺憾なことだと思います。

当該金融機関に適切な指導あるいは助言をして頂ければと思い筆をとりました。

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意見を送ったのは昨日だが、今日早速金融庁から電話があった。
取り次いだ妻の声は‘あんた何をやらかしたの?’と言った感じだったが・・・。

担当者は先ず私の意見の主旨の再確認をしたがったが、最後は彼自身が
‘要するに正直者が馬鹿をみているということですな’という纏め方をした。

私は思わず英語で‘exactly’と言いそうになったが(ウソ)、無難に‘仰るとおりです’と言った。

その後も15分程度話は続いた。

銀行としてあるまじき行為だとは思うが、文中にもあるように具体的にイオン銀行に対して、
金融庁がどのようなアクションを取るのかは知る由も無い。

一個人の情報・意見に対して極めてクイックな対応をしてくれた金融庁には素直に敬意を払うが、
今後どのようなことをするのか、或いはしたのかについてのフィードバックは無いと言われた。

放置はしないで‘必ず牽制球は投げてください’とお願いした。

こういう不公平な実態があるという事実を金融庁が把握していることを、
イオン銀行に知らしめることが重要だ。

そして何よりも重要なのは‘正直者が馬鹿をみている事実’を知らない‘正直者’だ。
そういう人、或いは広くイオンの顧客予備軍に知らしめる意図もあって今日の記事となった。

そんな銀行に口座を持ちたくないという考え方もあるだろうが、
キャンペーン定期の金利だけでいえば魅力的なことは事実だ。

有人店舗限定で3ヶ月2%、6ヶ月1.5%
ネットでも作成可能な1年1.1%

興味のある人はイオン銀行のサイトへどうぞ。

あれ、結果的に宣伝しちゃったか・・・(>_<)

中にはこの記事を読んで有人店舗へ直接現金を持参する人が出るかもしれない。
そうなると益々‘正直者が馬鹿をみる’ことを助長するが、それは私の責任ではない。

飽くまでもイオン銀行の曖昧さが招いているだけで責任は彼らにある。