2009年9月22日火曜日

ヤンキース内のHR,RBI部門の熾烈な争い~PAが8番の‘ゴバンマツイ’が2着を確保できるか~

レギュラーシーズンの最終局面を迎えてヤンキースの走りっぷりが良くない。
まあ、最後の直線でヨロヨロになっても何とか1着を確保しそうだが、
10月以降の‘本番’に向けてはやや不安がある。

面白いのはチーム内の打撃成績(HRとRBI)での争いだ。
1着は大差をつけてテシェイラがぶっちぎり状態だが2着争いはまさに熾烈。

‘ヨバンマツイ’という競走馬がいることはだいぶ前に記事にしたことがあるが、
2009年の‘ゴバンマツイ’は2着を確保できるのか。

シアトル戦を終えた時点での順位は

HR

1.テシェイラ 37
2.スウィッシャー 27
3.松井 26
4.A-Rod 25
5.デーモン 24
6.カノー 23
7.ポサーダ 21

RBI

1.テシェイラ 118
2.松井 86
3.A-Rod 85
4.スウィッシャー 79
5.ポサーダ、カノー、デーモン 77

打点で松井が2着に浮上してきた時に記事を書こうとも思ったが、
書くと‘マーフィー君’が出動しそうで様子見をしていた。

今日から始まったLAAとの3連戦。
松井は相手が左ピッチャーという‘大義’で先発を外された。
これは率ではなく絶対値を争うレースでは圧倒的に不利なことだ。

案の定、松井の‘留守’を狙ってA-Rodが26号ソロHRを放ち打点を86にして並んだ。
ところが松井も意地を見せる。
8回1死ランナー無しの場面に代打で登場し、センターのハンターの頭上を越えるソロHRを放ったのだ。
キャリア初の代打HRだが、打った相手が先発のソーンダースというのが皮肉だ。
いや、皮肉というより左をまったく苦にしないという数字通りの結果だ。

この一発で松井はHRで2着タイとなり、打点では単独2着を確保している。

松井が‘無事是名馬’であればこれらの数字は驚くに足りないが、
昨今の起用のされ方を考えると単純比較はできない。
そこで登場するのが‘打席数’PA(Plate Appearance)だ。
スタッツを見ると‘打数’AB(At Bat)は簡単に見つかるし、そこに目が行きがちだが、
絶対値を語る時には打撃機会が問題になる。

では、松井の打席数はチームで何位か?

なんと8位だ。

1位はジーターで678、2位テシェイラが667、3位カノー637、
で松井は491に過ぎない。
ジーターはタイプが違うがテシェイラと比べて176も少ないのだ。
こういう数字を引き合いにしてジワリと松井の得点能力の高さを評価する声も
聞かれるようになってきた。

ジラルディは事あるごとに、松井をインターリーグ(ナ・リーグ主催)で先発させなかったことが
良い休養になってその後の好調さに結びついたと‘自画自賛’している。

その因果関係は永遠に謎だが、ここにきて松井の打点やHR数を論じる時には、
むしろあの‘代打専門’が追い風になっているのだ。
そもそもインターリーグで強い松井が先発出場していたら確実に数字はもっと伸びていた、
という論調になり易いからだ。

或るヤンキースの番記者は
‘来季マツイがヤンキースにいるとは思わないが、ゴジラの得点能力はきっと惜しまれるだろう’
と書いていた。

まあ、そう言いながらも来季になればなったで誰かが穴を埋めて話題にもならないのが
ヤンキースというチームなんだけどね・・・。

去年NYYで100打点、今年もLAAで既に96打点を挙げている外野手がいるが、
彼が今年もいたらな~、なんて声は一切聞こえてこない。

何れにせよ、就活の一環としても‘ゴバンマツイ’の2着確保を願う。

‘マーフィー君’は自重するように・・・(^_^)

0 件のコメント: