2005年8月3日水曜日

‘夏の蕎麦は犬も喰わない’と言いながら喰う人間は犬以下?~そば切りが売り切り仕舞い~

ヤンキースは懸命に追撃するも、1点及ばず負けるし、ボストンは4点差をひっくり返して、
逆転勝ちするし、アスレチックスは同点からあっさりと勝ち越すし、
外は糞暑いし、もうこうなったら、昼飯はいつもの日本蕎麦屋しかないなと思い
(←どういう論理だよ)、行ってみた。

当地では、唯一と言って良い、江戸風の蕎麦を提供する真っ当な店だ。

しかーーーーーーーーーーーーーーし、入り口に貼り紙。

‘蕎麦売り切れの為早仕舞いします’

が~~~~~~~~~ん!

‘なんだよ、つくづくついてない日だな。’

この蕎麦屋、開店して5~6年経つらしいが、やや奥まったところに位置し、
江戸流の辛い濃い汁が、当地の人の舌に合わないのか普段は余り混んでいない。

月3~4回は行く我々がいなかったら、経営が成り立たないのでは、と言ったら、
そりゃあ、流石に‘過言’だが、間違いなく常連である。

当地に来てから、過去4年間で100数十回は通っているが、こんな目にあったのは
過去に1度あっただけだ。

それを、単に暑いからって、猫も杓子も、普段来もしない蕎麦屋に来てんじゃねぇーよ・・・<`ヘ´>

ナリポンは一度、何かを喰うと決めると、それに応じた胃液が分泌されるタイプで、
急に、それがダメだと言われても融通が利かない。
ラーメンならいくらでもチョイスがあるが(余り高いレベルではないが)、
こと日本蕎麦に関しては、セカンド・ベストが無いのだ。

いやもう一軒、一応あるのだが、ワサビが100%粉なのと、蕎麦を流水では締めるものの、
氷水までは使わないから夏場は使えないのだ。

さっき、猫も杓子も蕎麦屋に来ると書いたが、昔、漫画『美味しんぼ』で読んだ事がある。

‘夏の蕎麦は犬も喰わない’

と言う訳で、猫の方が犬よりも‘悪食’と言う結論に達した・・・(^。^)

さて、話を戻すと、何故夏場の蕎麦は不味いのか。

それは、簡単に言えば、一年前の秋に収穫された、蕎麦が時間とともに劣化するからだ。
特に、梅雨時のジメジメで劣化が進行するらしい。

暑い中、冷たい蕎麦が恋しくなる季節になんとも皮肉なことだ。

いわゆる、そば切りの歴史は400年足らずと言われているが、
昨今は保存技術も改良されているし、南半球のオーストラリアのタスマニアで蕎麦の栽培を
始めた製粉会社が出現したりで、昔よりはマシになっているだろう。

タスマニア産のそばを実際に確認して食べたことはないが、やぶそば御三家の‘並木藪’も、
季節に合わせて使っているらしい。
なんだ、輸入物かと思いきや、中国産と違い、値は張るらしい。

そうそう、並木藪と言えば、何度か行ったことがあるが、初めて行った時に見かけた
年配の女性が粋だったなぁ。
ここの、ざるそばはザルを逆さにしたのに盛られて出てくるが、その女性は運ばれてくると、
すかさず、数本を箸でつまみ、ツユに付けずに口の中へ。
そこで、おもむろに‘もう一枚ちょうだい’

彼女は、その日の蕎麦の味をチェックして納得したから追加を頼んだのか、
そもそも2枚食べるのが常で、1枚目を食べ終わる頃間髪入れずに2枚目を食べようとして、
ああ言う注文の仕方をしたのか。
ともかく、蕎麦屋に一人でやってきて、上品な雰囲気を漂わせていた彼女は、
老舗の蕎麦屋の空間で、見事に絵になっていた。

因みに、この並木藪のツユは東京で一番辛いと言う人が多いが、
実際にこれでもかと言うくらい濃くて辛い。
あれだったら、本当に蕎麦の一部をチョコっと付けて食らうのが丁度良い。

夏場の蕎麦を、犬も喰わないとするほど‘糞不味い’とは思わない。
但し、もう直ぐ味わえる新蕎麦を喰らうと‘糞美味い’と思う。
毎年それの繰り返しだ。

何のことはない、それは米についても言えるんだけどね。

蕎麦については、もっと書きたい事はいっぱいあるが、
それは‘犬が喜んで尻尾をふる頃’に再び・・・(^。^)

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