2006年1月21日土曜日

おでんは‘でぇーこん’にはじまり‘でぇーこん’に終わる~老舗蒲鉾店の‘でぇーこん’は美味い~

首都圏でも雪になった。

寒いし、土曜日だし‘今夜はおでんにでもしようかな’と考えている家も多いのではないか。

確かに寒いと人は‘パブロフの犬的’におでんを食べたくなる。
実際、身体が温まるという意味では鍋物のほうが実効性があると思うのだが・・・。
特に、チゲ鍋のような辛い鍋はダブルで温まる。

しかし、イメージとしては、湯気の出ているおでんで熱燗をキューという方が絵になる。

テレビドラマや映画でも、屋台でおでんというシーンはしばしば登場する。
実際は屋台でおでんの経験は滅多にないものだが、これまた絵になる風景だから
作り手もやや安易に採用する嫌いはある。

寒いときに食べたくなる、好きなおでんの具ランキングによれば、
ベストスリーは‘大根’‘たまご’‘ちくわぶ’とある。

大根は文句なしに私にとっても完全1位だ。
おでんは大根にはじまり大根に終わると言ってもいいだろう。

おやじ、先ずは‘でぇーこん’をくれ!

ふだんは大根と言うのに、おでんの時は‘でぇーこん’と呼んだほうが絶対美味そうだ。

たまごの第2位も異論はない。
ただ、最近はラーメンの具としての煮玉子でも半熟状態が気に入っているから、
あまりに固ゆでなのはちょっと苦手になってきた。

問題なのは第3位の‘ちくわぶ’だ。
今は当地でも、どんなスーパーにも置いてあるが、私が子供の頃は無かったと思う。
上京するまで食べたことがなかった。

はじめて見た時は、妙な形をしたナルトだと思った。
食べてみると、ねちゃねちゃした感じで好きな食感ではなかった。
あれから、30年以上経ったが、いまだに余り積極的に食べたいとは思わない。

おでんは一人暮らしの頃も、温めるだけで食べられるし便利なものであった。
ただし、美味いおでんとなると、やはり外だ。

うちのカミサンもそつなく料理をこなすタイプだが、どうもおでんに関しては大ヒットがない。
鯨のコロを使ったりしていろいろと工夫してみたが、うまくいかない。

やはり、外である程度大量に作ることで、お互いの味わいが絡まっていくのではないのか。
そして、それがおでんの美味さのような気がする。

そこで、穢土に棲んでいた頃に至った結論が出来たおでんを買ってくる作戦だ。
築地の老舗蒲鉾屋で‘佃權(つくごん)’という店がある。
練り物製品はもちろん美味いが、デパ地下にある店では実際におでんを作って売っているのだ。
好きな物を一品ずつ購入する事もできるが、お奨めはお徳用の500円と1000円(当時)だ。

これは汁もたっぷり入っていて、中に入っているおでん種はランダムだが、
500円につき大根1個は必ず入っている。
追加で、大根を頼む。
たまごとかは家で自分で加えればよい。

この大根がマジに美味いのだ。
もちろん、それなりに良い大根を使っているのだろうが、他の種のエキスを十分に吸い取っている。

老舗蒲鉾店の‘でぇーこん’が美味いというのも考えようによっては妙な話だが・・・(-_-;)

我が家が買っていたのは、池袋だが西武にも東武にもあるくらいだから、
他のデパ地下にもある可能性は高い。

しかし、それも穢土に棲んでいた頃の話。
もしやと思って、楽天で調べてみたら一応あった。

早速、注文してみようと思うが、多分この少量だとあの旨みに溢れた大鍋の再現は難しいかな。

今は、コンビニのおでんも店内で臭いを嗅ぐ分には美味そうだ。
ある時、かなりの美人が‘しらたき’をふたつ頼み、ここで食べるからといって、
カップに入れてもらい、割り箸をもらい、そこであっという間に食べて去っていくのを見たことがある。

ダイエットに気を遣う必要のないほどの見事なシェイプだったが、
逆に言えば、あの‘しらたき’がその秘訣だったのかも知れない。

あれじゃ、でぇーこん足にはならないな・・・(^_^)

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