2005年7月24日日曜日

‘憮然’‘姑息’‘ムーディー’‘フリマ’~言葉の誤用、誤解について~

この時期になると、文化庁が「国語に関する世論調査」の結果について発表する。

先日、発表された分では・・・

「青田買い」→「青田刈り」など、中高年ほど“誤用”

 「青田買い」よりも「青田刈り」、「汚名返上」よりも「汚名挽回(ばんかい)」など、本来とは異なる慣用句を使う人が、中高年に多いことが12日、文化庁が発表した国語に関する世論調査で判明した。

 若者の方が正しい使い方をする人が多く、文化庁は「中高年は言葉を知っているがゆえに、混同してしまうのでは」と分析している。

 調査は、今年1~2月に、16歳以上の3000人を対象に実施。「青田買い」「汚名返上」「伝家の宝刀」の3語について、正しい表現と本来とは異なる表現のどちらを使うか聞いた。その結果、「青田買い」を使う人が29・1%だったのに対し、34・2%は「青田刈り」を使うと回答。「汚名挽回」も44・1%で、「汚名返上」(38・3%)を上回った。本来の「伝家の宝刀」は41・0%で、「天下の宝刀」(25・4%)を上回った。

 年齢別に見ると、30代以下では、「青田買い」が多いが、40代でほぼ同じ割合になり、50代で逆転。「汚名返上」も、10~20代は正しく使う人が多かったが、40代の5割が「汚名挽回」とした。

 文化庁によると、「青田刈り」は、辞書によっては容認しているが、「汚名挽回」「天下の宝刀」は誤用とされる。若者に“模範解答”が多かったことについて、文化庁は「授業で取り上げられることが多いからでは」としている。

詳細は、文化庁の「国語に関する世論調査」の結果について、へどうぞ。


ナヌッ、中高年のナリポンとしては聞き捨てならない。
というか、どこのアフォな中高年を対象にしたんじゃ。

そもそも、言葉尻をとらえたり、揚げ足を取ったりするのが、嫌いじゃないナリポンは、
それなりに理論武装は怠らない。(←まあ、それでも結構間違えるけど)

学生の頃、授業で習ったことだけでは不十分だ。

実は、シンガポールから帰国して、転職した先の上司が、日本語の薀蓄にうるさかった。
飲みに行っても、自慢げに披露していた。
で、或る日、彼の机の上にあった‘タネ本’を発見したのだ。

‘知ってるようで知らない日本語(ごま書房)’、確かシリーズになっていて、
5冊くらいあった筈だ。

そこで、私も早速購入し、‘予習’に専念し、いつもの彼が問題を出しても、
殆ど正解を出すようになった。

そうなると、出題者や他の回答者も白けてしまい、やらなくなってしまった。

‘確信犯’、‘役者不足’、‘おざなり’と‘なおざり’、‘気がおけない’、‘小春日和’、
‘情けは人の為ならず’とか、所謂、日本語誤用初級クラスは軽々クリアーできる。

今回発表になった、‘汚名返上’、‘伝家の宝刀’は楽勝。
‘青田買い’は記事中の説明にもあるように、

【青田買(がい)(―ガヒ)】

2 〔俗に〕最終学年になって間も無い学生と入社契約を結ぶこと。〔誤って、「青田刈り」とも言う〕


だから、設問そのものにやや難があると思うが・・・。

今年は、いいんです。
でも、一年前の同レポートには驚かされた。

‘檄を飛ばす’は知っていた。
しかし‘姑息’と‘憮然’は、自分でも今までの人生で、誤用しまくっていた。

こそく【姑息】
―な
〔「姑」は ちょっと、「息」は やむ・それでいいの意〕 根本的に対策を講じるのではなく、一時的にその場が過ぎればいいとする様子。その場しのぎ。
用例・作例
―な手段

ぶぜん【憮然】
―たる
―と
〔「憮」は、失意の形容〕
1 自分の力に余るという表情で、ためいきをつく様子。
用例・作例
―としてあごをなでる
2 意外な出来事で、ぼんやりする様子。暗然。


このふたつは、私だけじゃなくて、マスコミとか物書きとかプロも殆どが
‘誤用’しているような気がするのだが。

もちろん、政治家も連発している。

これって、私が間違った意味で勝手に‘誤用の意味’で解釈しているだけで、
プロの人達の一部では‘正しい意味’で使っているのかなぁ。

どうも‘誤用’が身に染み付きすぎて、どうやって使ったらいいかマジでわからない。

ナリポンは、ヤンキースが3連敗して‘憮然’とした。(←これだと、どっちの意味にもなるなぁ)

ヤンキースの敗因は‘姑息’な投手起用だ。
ダメだ、どうも、ピンとこないな。

因みに、いま、最もピンとくる‘正しい誤用’?は

笑福亭鶴瓶は総合司会者として‘役不足’だ。


私が、ずーーーーーーーーーーーーーーっと、誤用として笑っているのは、‘ムーディーだ。

とても‘ムーディー’なバーで、カップルに絶対オススメ

雰囲気の良いという意味で使ってるつもりなのだろうが、これが全く逆の意味。

moody

━ 【形】
1. むら気な, 気分屋の
Why are you so moody? なぜそんなに気まぐれなのか.
2. むっつりした, 不機嫌な, ふさぎ込んだ (比較 日本語でいう「ムードのある」の意はない)
She's sometimes moody. 彼女は時々ふさぎ込んでいる.


男に、それっぽい店に連れて行かれたら

‘きょうの私ってとってもムーディー’とでも言って、相手の知的水準を試してみるのも
面白いかも。
但し、アフォな男が勘違いして‘強引な技’に出てきても知らないけどね(笑)

あと、私の経験から言うと、みんなが知ってそうで意外に知らない言葉‘フリマ’

‘フリマってなんの略か知ってる?’
‘フリー・マーケットの略でしょ、そんなの簡単じゃん’
‘じゃあ、そのフリーってどういう意味か知ってる?’
‘「自由な」って意味でしょ、どうしたの突然、こんな簡単な問題出して・・・’


えっ、あなたも、そう思ってた?

ヒント:跳ねる、痒い

不親切だけど、わからない人は自分で調べてみましょう。
そういう、苦労が伴ってこそ、人間は覚えるものですから・・・

一旦、覚えたら、このネタひとつで、今週いっぱいは、周りの人間相手にきっと、楽しめますぞ・・・(^。^)

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