衆議院選挙である。
ナリポンは前にも書いたようにノンポリだ。
そういう意味では、とやかく言える‘過去’を持たないのだが、
生憎と今日も予定していた記事を書く状況に無くなったので、一発書いてみたくなった。
先ず驚くべき数字は‘投票に行くかどうか’という世論調査だ。
各社が色々な数字を弾き出しているが‘必ず行く’が75~80%もいて
‘たぶん行く’と合計すると、楽に90%を越えるのだ。
‘行かない’‘たぶん行かない’を合わせても5%しかいないのだ。
‘おまえら、マジっすか。選挙だよ、ヤンキース戦の招待じゃないんだよ’
どう考えても、アンシンジラブルな数字だ
ということで、過去の衆院選の投票率を調べてみるとこれだ。
なんだよ、小選挙区制になってからの過去3回は60%前後じゃないか。
今回もいいところ65%くらいなんじゃないの。
すると、調査を受けた連中ってなんだよ。
15%の連中はウソツキってことになるぞ。
普段、政治家が公約を守らないとか責めているのに、なんだよ。
世論調査と言えば、これまたマスコミ各社が競っているのが情勢予測だ。
投票日1週間前の、全国紙はその調査の結果を
‘自民党単独過半数の勢い’
‘自公で安定多数の勢い’
と報じ、同時に
‘民主党は苦戦’
と報じた。
全紙が、同じ予想結果を出したことは、その調査が‘いかにも正しいそう’という気にもなるが、
一方で、ナリポンのようなタイプは‘な~んだ、波乱は無しかよ’と言う気分にもなる。
‘自公で過半数は微妙’
‘実力伯仲、予断を許さず’
とか、書いてあると‘興奮’するし‘興味’も湧くし‘行動’も起こしたくなる。
その後の調査では、やや揺り戻しがあって自民が後退したとするものもあれば、
優勢は不変で与党で300議席を狙うとするものなど、跛行性が見られる。
こういった調査結果が、実際の投票行動に影響を及ぼす可能性は十分考えられる。
前回の選挙でも、1週間前には‘自民過半数’とされながら、終ってみれば‘民主躍進’だった。
その逆転の要因のひとつとして論じられるのが、いわゆる‘アナウンス効果’だ。
アナウンス効果について検索したところ、福島民友という地方紙の社説が
一番ピンときたので抜粋させてもらった。
有権者の投票行動とそれに至る意識の持ちようが、世論調査の結果を知ることによって変化する可能性がある。これがアナウンス効果だが、その効果はもちろん一様ではない。一人ひとりの有権者の考えはあくまで自由であり、多様であるのが正常で健全な姿だからだ。
アナウンス効果には、報道によって優位が伝えられた候補者や政党に支持がさらに集中する「バンドワゴン(勝ち馬)効果」と、その逆に、劣勢が伝えられた候補者や政党に危機感や同情が逆流する「アンダードッグ(負け犬)効果」とがある。
どちらの効果がより強く表れるかは、選挙後になって「検証」はできるが、事前に「予測」することはきわめて困難とされている。実際には「バンドワゴン効果」と「アンダードッグ効果」とは相殺されることが多いため、アナウンス効果は結果としてあまり大きくない―と指摘する専門家もいる。
「小泉劇場」とか「刺客選挙」というような話題性が、有権者の関心を押し上げたと言うこともできる。しかし、連日のように全国規模のテレビ番組が伝える「話題の選挙区」の情勢はそのまま選挙全体の情勢とは結び付かない。そう見えるとすれば、それこそ「アナウンス効果」というものではないか
1992~3年、ヨーロッパの通貨統合を巡って各国で国民投票が行われたが、
その時の経験から言えば、投票の一定期間前からは、あらゆる世論調査の公表を禁じていた。
選挙もしかりだ。
日本でも、一時期、そういった規制が検討されたことがあったらしいが実現はしていない。
私は、まあ‘数字が恣意的に作られたモノ’でない限りは、
こういう数字によって、投票行動を‘決断’する人もありでいいんじゃないかと思う。
‘負け犬効果’は、ある種の‘平衡感覚’とも取れなくもないし・・・。
私は、投票に行くかどうかまだ決めていないが、行くとしたら‘反小泉’に投票するつもりだ。
いや、これはアナウンス効果のせいではなく、先の日曜日にテレビでやっていた、
党首討論を見ての印象のせいだ。
もう耳タコの10個ぐらいの短い台詞で、なんとか乗り切ろうとしている小泉の姿には、
かなり失望させられた。
‘もし朝ナマにでも出演したら、猛者どもの格好の餌食だな’
マスコミも一緒になって、しきりに‘小泉劇場’の‘巧妙さ’を強調するが、
あんなに短い空疎な台詞の反復だけで構成されているとしたら、
‘小泉劇場’というよりは‘小泉小劇場’と言った方がいいような気がする。
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