2008年6月13日金曜日

34歳になった松井秀喜の初仕事は逆転のグランド・スラム~ケン・シングルトンの‘タンジョウビ・・・’四段活用?を堪能~

どこもかしこも6月12日の松井秀喜の誕生日で大騒ぎだ。
日本のマスコミは日本時間で12日の昨日から盛んにやっていたが、
本人にとっては飽くまでも現地12日が誕生日だ。
おまけに今は西海岸での試合だから日本との時差は16時間。
松井が何時に生まれたか分からないがひょっとしたら34歳と1日経過していたかもしれない。

ただ毎年こうして誕生日で盛り上がるのは、恰も毎年幼稚園児のイモ掘りをネタにする
ローカルニュースのようでもある。

ラインナップを見ると5番DH、誕生日にスタメンを外れるという悲劇は避けられた。

1回の表に早速松井の第1打席が回ってきた。
2アウト1,2塁の先制のチャンスだ。

マイケル・ケイがいないYESの実況はケン・シングルトンとジョン・フラハティだ。
ナリポンの個人的印象では二人とも松井シンパで、特にレギュラーのケニーは
かなり松井を評価している。

松井の誕生日を知っていて、打席に入る時には‘Birthday Boy’と紹介し、
その後には何処で仕込んできたのか‘タンジョビオメデト’と日本語で祝福した。

松井にフレンドリーな彼ならではの健気な努力に少し感激した。

驚いたのはYESが松井の過去の誕生日の打撃成績(14-4、0.286)まで紹介していたことだ。
他の選手の時にもやっているかは余り記憶にない。

しかし、34歳になった松井の初めての打席は巷では‘伝家の宝刀’とも揶揄されるセカンドゴロ。

2回の裏にOAKに1点先制される。

松井の第2打席は4回表1アウト1塁の場面だ。
シングルトンは再び‘タンジョウビオメィデトウ’

さっきと微妙に違う・・・(>_<)

ストライクゾーンの判定が不安定な今日の球審は松井を福福する気も全く無いらしくあえなく三振。

う~ん、33歳最後の方のミニスランプを引っ張ったままだな・・・(-_-;)

そして松井の第3打席、フラハティが松井への‘nice perfect present’と称した
ノーアウト・満塁のチャンスが回ってきた。

だがここでナリポンの弱気の虫が騒ぐ。

今年の松井は‘Bases Loaded’では弱いんだよな・・・(-_-;)
(後で調べてみたが6タコだった。)

最低でも打点1を挙げて同点にしないと戦犯確定、最悪の誕生日になってしまいそうだ。

松井は1-1からの3球目、高めの球を打った。
快音ではなかったが外野に飛んだ、と思ったらなんと途中からもうひと伸びして
右中間のフェンスを越えたのだ。

実況のシングルトンも一呼吸置いてから慌てて‘・・・Gone!’
そして今日3度目の‘タンジョウビオメビト’

段々遠ざかってるし・・・(-_-;)

フラハティは松井からファンへの‘great birthday present’と称賛した。

このところジオンビーの豪快な1発を見せつけられながら、HRの出そうな予感が一切しなかった松井が
誕生日に逆転となる(4-1)グランド・スラムとは驚いた。
そして最近冷めていた私も久々に熱くなった。

松井をホームで待っていたのがジーター、アブレイユ、A-Rodというのもなかなか絵になる。
今季は1試合のRBIは最大で2だったのが一挙に4というのも100打点を目指す意味では大きい。

34歳になって成長した松井秀喜は今シーズン苦手の満塁も克服したな・・・(^。^)

勝ちに飢えていたペティットもこの逆転をきっかけに締まった投球を見せる。

8回の第4打席、松井の名前がアナウンスされると歓声とOAKファンのBooが入り混じった。
オークランドはヤンキースファンも多いらしく、だからこそ移動を前にしたシリーズ最後の試合を
営業上の目的でナイト・ゲームにしたらしい。

結局、ペティットは8回1失点、9回はリヴェラが抑えて4-1のままヤンキースが勝利した。

松井がグランド・スラムを打った時に絶対勝ちゲームになってくれと思いながら、
他の選手が目立たないように全打点松井も捨て難いと思っていたが、まさにその展開になった。

試合が終了した瞬間、数多くのチームメイトやコーチにハイタッチを求められる松井、
その後方に広岡広報の姿があったのでNHKのインタヴューが来るかと思ったが、
なんとその行き先はYESのキンバリー・ジョーンズだった。

松井が呼ばれる実際の映像を見たのは初めてだ。

インタヴューの最後、ケン・シングルトンが日本語で誕生日を祝福しようして苦労していたという
話になると、松井は‘もっと日本語を勉強するように・・・’とコメント。

典型的な‘楽屋落ち’だがこれがキムに馬鹿ウケ、話を振られたケニーが苦笑いをしながら再び挑戦。

‘タンジョウビオデメド’

完全に混乱してドツボにはまったな・・・(@_@;)

結局ケン・シングルトンの4度の‘タンジョウビ・・・・’は全部違った。
そして、この‘四段活用’を耳にする私の心境もその都度異なっていたが結果が結果だけに堪能できた。

本来なら誕生日には松井にプレゼントをあげなくてはいけない立場だが、
逆に大きなプレゼントを貰ってしまった。
但し真のファンなら恐縮する必要もないと思う。

真のファンは誕生日に限らず常に情熱をもってこの男を応援しているではないか。
それが松井にとってはなによりのプレゼントになるに違いない。

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