2008年6月4日水曜日

Joba Mania~チャンバレンのスターター転向に伴う熱狂と試練と代償~

ヤンキースのジョバ・チェンバレンの初めての先発登板を巡って
現地では‘Joba Mania’という言葉が生まれるほど熱狂していた。

或る者はThe Beatlesがアメリカにやって来た時以上の大騒ぎだとジョークを飛ばしていた。
ニューヨーク・メッツのペドロ・マルチネスの復帰登板と重なるこの日を‘Super Tuesday’と
一面で扱ったところもあった。

それほど人気のあるジョバだが先発転向へのファンの支持は意外と冷静な数字だった。

セットアッパーの役割を続けるか先発転向をするか、シーズン前からファンの投票をやっていたが、
いつも50:50の近辺をうろついていた。

ジョバの先発転向の方針が公になった後でもそれを支持するファンは私が知る限りでは
高々55%だった筈だ。

セットアッパーとしてのジョバからクローザー、リヴェラへの盤石リレーを好むファンが
根強くいたということになる。

別にジョバに代わるセットアッパーがいればいいのだが、ファーンズワースでは無理だと
ファンは知っているのだろう。

実際、ジョバがブルペンから実質外れた後のファーンズワースの成績は良くなかった。

昨日の試合では同点の場面で登板して案の定敗戦投手になってしまった。

根がペシミストで何かと物事の流れを読みたがるナリポンとしては昨日のあの段階で、
今日のジョバの失敗を予想するのが至極当然のことだった。

If anything can go wrong, it will.

いとも簡単にマーフィーの法則が発動したのだ。

65球という球数制限があったから勝ち負けの対象になる5イニングは難しいと思ったが、
2.1/3(62球)での降板は自責点が1点とはいえ大きく期待を裏切った。

実際にオンライン投票の5段階評価ではこんな感じだ。

What grade would you give Joba Chamberlain for his first start?

A 1%
B 5%
C 27%
D 39%
F 28%


せめて昨日か今日の試合に勝っていればまだしも、連敗してしまったから
代償を伴うシーズン中の‘実験’を批判する向きもある。

スプリング・トレーニングじゃねーぞ・・・<`ヘ´>

ハンクが夢見るようにジョバはヤンキースを担うエースとしてこの先15年間チームに
貢献するかもしれない。
その可能性は十分あるし長期的には望ましい絵だ。
そう考えれば今日の1試合も試練に過ぎない。

ただスターターとしての価値がセットアッパーとしての価値をいつになったら上回るのか、
そういう短期的な問題もある。

昨日打たれたファーンズワースに関してはこの先も不安が大きい。
セットアッパーとしての力が足りないから、ジョバに任せていたのだ。
そのジョバがスターターになるからと言ってセットアッパーに戻しただけで急に機能する筈もない。

かもめはかもめ、不安図は不安図なのだ・・・(>_<)

去年の今頃のヤンキースもある熱狂に包まれていた。

そう‘Rocket’ことクレメンスだ。
調べてみたら、6月9日のシーズン・デビュー戦で勝っている。
スコアは今日と同じ9-3でチームの成績は29勝31敗、借金2というのは
今日終了時点の成績と同じだ。
但し去年はこのクレメンスの登板を挟んで9連勝していて、借金2も最大借金8からの
盛り返し過程であり、今とはモメンタムが全然違う。

‘Joba Mania’のmaniaには医学用語で‘躁病’という意味もある。

このまま弱いヤンキースが続けば間違いなく熱狂は冷めて‘鬱状態’に突入だ。

今日の松井はね~、第1打席はマイケル・ケイが‘big’を何度も連呼するほど
価値あるヒットだったんだけどね~。

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