2008年6月22日日曜日

ダン・ガイス、唯一の‘失投’は2塁への悪送球~観客はなぜこの負け投手をスタンディング・オベーションで迎えたか~

ヤンキースはレッズに連敗した。
今日のヤンキースの先発投手はダン・ガイス、王が故障したために空いたスポットに
ある意味実験的に当てられた男だ。

年齢は31歳、スターターは初舞台だ。
6回までは完璧、投球数は62、被安打2、無四球、無失点だ。
相手を封じるだけでなく見ているものを完全に魅了した。

個人的にこの男に注目し、
~ジョバの‘付属品’ダン・ガイス(Dan Giese)のメジャー初勝利を祝す~
を書いている私は勿論虜になった。

YESのフラハティもスモールの再来を期待していた。

7回表、先頭のK.グリフィJr.を出塁させてしまう。
次のバッターはピッチャーゴロ、マイケル・ケイが‘should be two’と軽やかに実況した。

ところがあああああああああぁ、ガイスが2塁へ悪送球。

おいおい、あれだけホームへは良い球を投げていたのに、
慌てる必要もないタイミングだったのに・・・(-_-;)

その後エロの緩い守備もあって1アウト2,3塁のピンチ。
しかしここで三振を奪う。
マイケルが‘Big out!’と絶叫する。

そして次のバッターも2ストライク、ノー・ボールに追い込むと、
球場は三振を求めて大歓声が起こる。
この大歓声は後押しというより妙なプレッシャーになったかもしれない。

そして歓声は、打球がレフト前に飛んだ瞬間ため息に変わった、2失点。

Big Outの後によくある光景だな・・・(-_-;)

そこでジラルディがマウンドに向かい、ガイスは降板となった。

ベンチに戻る彼にファンはこれでもかというスタンディング・オベーションだ。

心から讃えたいピッチング内容だった。
無死満塁を含め4イニング連続で先頭打者出塁しながら、
1点の援護も出来ないオフェンスの不甲斐なさ。
それに同情するファンの気持も込められていたに違いない。

試合は結局後続のピッチャーも失点し、終わってみれば6-0の完敗。

こうしてガイスの先発初舞台は自責点ゼロの負け投手で幕を閉じた。
唯一の失投は2塁への悪送球と言ってもいいかもしれない。

スタンドには奥さんとふたりの子供たち、実と義理の親父さんもいたそうだ。

今日のピッチングは勿論高い評価を受け次回メッツ戦での先発も決まった。
問題は今日の初舞台が一世一代の好投だったかどうかだ。

処女作が結果的に人生の最大傑作になる場合も世の中少なくない・・・(>_<)

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