それが私のスタイルだが、年甲斐もなく‘嵌って’しまった歌手がいる。
鬼束ちひろだ。
通常音楽は音だけ聴く(当たり前か)が、彼女に関しては偶然CATVの音楽チャンネルで
聴いたのが最初だった。
まるで、劇団の新人がやる発声練習のように大きな口をあけ、はっきりと発声している姿が
妙に気に入った。
初めて聴いた曲は「月光」、その歌詞に惹かれて、更に他の曲を聴いたが裏切らなかった。
JRウェストのCMで(いい日旅立ち)のカバーを歌った事もある。
カバーは今の業界では流行だし、ある程度の数をこなす安定の魅力は
あるのだろうが、所詮そんなものは他人に任せればいい。
本来の意味で『役不足』だと思う。
鬼束ちひろは平然と言い切る。
あたしは言葉からじゃないと曲が創れない
あたしがやりたいのはみんなを圧倒する歌
詞をかけなくなったら、あの歌唱力と表情を売りにしてやればいい。
自分にとって、彼女の魅力は飽くまでも‘詞’であり、それを失うことは
‘死’を意味する。
言葉を搾り出すのではなく、言葉が迸る。
そんな大切な時期を大事にして欲しい。
事務所とかレコード会社の問題は、私自身全く不案内なのでコメントできない。
が、彼女の才能が枯渇する前に別の要素で埋没させられるのは絶対避けたいところだ。
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