2005年3月15日火曜日

かっぱとなりぽん

上京して貧乏学生をしていた頃、たった一軒だけ行きつけの店があった。
東長崎にあった「かっぱ」という店だ。
ビールの大瓶が酒屋の値段プラス50円位でつまみもメチャ安だった。
その店では‘顔’だったので、友人もよく連れて行ったし今妻になった彼女(他多数?)を
連れて行ったものだ。
年にもよるが、年間100日から150日は通ったかもしれない。

一人で行ってもカウンターに常連のサラリーマンがいて、会話にも困らなかったし
時には奢ってもらったりもした。

あの貧乏感が逆に青春時代をより色濃くしている感じだった。

東京を離れる際にも、一度寄ってみたかったがなにしろ体調の問題もあったので
結局果たせずに終った。

その後暫くして、街にかんする掲示板でその店の経営者が亡くなったことを知った。
もう30年も経つのだからありうる話だが、ずうっと貧乏人の味方としての飲み屋を
貫き通したらしい。

その訃報を妻に伝えた翌日、夕食にはそこの人気メニューだった鯨肉のにんにく炒めがあった。

今夜は久々に夜の飲み会があった。
あの「かっぱ」で飲んでいたメンバーが、「なだ万」出身の若き料理人が腕を振るう割烹で会った。

30年の時の流れを感じた。

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