今日になっても‘つばさ’や‘いのちをあげよう’を繰り返し、繰り返し聴いていた。
テレビでも、引き続き関連ニュースをやっている。
想像以上の波紋を呼び、遺作も品切れ状態になっているらしい。
そんな気分の中、ふと思い出したのが‘スウィート・ノベンバー’という映画だ。
あらすじはこんな感じだ。
サンフランシスコの一流広告会社に勤める仕事人間のネルソン(キアヌ・リーヴス)は、ある日、自動車免許の更新場で出会った風変わりな女性サラ(シャーリーズ・セロン)から、この11月の間、1ヵ月だけの恋人になることを唐突に提案される。彼女の強引な態度、加え一緒に住むこと、仕事を一切してはいけないことという一方的な条件に困惑するネルソンだが、まもなく承諾。そして彼は次第に彼女に惹かれ、恋におちていく。やがてプロポーズ。だがサラは、実は末期ガンであった。それを知ったネルソンは看病を申し出るが、サラは彼への愛ゆえに拒否。マフラーだけを残し、そのまま彼の前から姿を消してしまうのであった。
なにしろ、マトリックスの面白さをまったく理解できなかったナリポンには、
ベタな内容のこの映画はある種の安堵感を与えてくれた。
私が健康でスキーをやっていた頃、どうしてもコブコブの急斜面は克服できず
それがどうしても歯痒く、不満だった。
ただある時期を境に、チャレンジするのを止めた。
おかげで、スキーを100%楽しめるようになった。
映画も、なにしろ昔は映画研究会に所属していたくらいだから、
難解な映画を好んで観ようとしていた時期もあった。
今は、スキーと同様に無理をしなくなった。
そんな訳で、マトリックスを理解できなかった時も、執拗に追及することなくあっさりと諦めていた。
そうは言っても、本心はややめげていた部分もあったが・・・。
そして、次に観たキアヌ・リーヴスがこの‘スウィート・ノベンバー’だったと思う。
エンヤの歌をつかった音楽もいいし、風景というか色合いのきれいな映画だと思う。
そしてこの映画の最大の魅力は、ヒロインを演じたシャーリーズ・セロンだ。
笑顔を含めた豊かな顔の表情が素敵だし、その顔が死期が近付いてきて次第にやつれていく。
スレンダーな身体には、どんなさり気ないファッションもよく映える。
そう、スレンダーな身体と言えば、亡くなった本田美奈子もそうだった。
美しい長い腕をしていた。
一般人によるリヴューサイトでは、この映画の評価はメタ糞だ。
どうやら、マトリックスを簡単に理解できる‘映画上級者’には、
物足りない駄作という評価をすることが、あたかも‘上級者の証し’であるかのように
叩かれている。
心の赴くまま、感じたままに映画を観るようになった私は好きな映画だ。
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