流れ星の雨は
まるで田舎暮らしのご褒美みたいで
おまけに暖房のきいた二階の部屋の窓から
今までの人生で見た流れ星の総数を
数分で超越する数の星が
目の前で、不規則に、流れる
一個一個が貴重である筈の
流れ星が
余りにも簡単に
おびただしい数現れる
次に現れる流れ星を期待して
首尾良く願い事をするのも
なんとも造作無いことだ
と言うより、星の数に較べたら
願い事の数なんか
たかがしれていて
次第に追い込められて行く
お金も入れていないのに、
ボタンを押したら
続々と商品がでてくる自動販売機を前に
最初は嬉々としていたのに、
段々と不安になっていく感じ
本当に欲しいもの、本当の願いなんて
案外限られているのかも知れない
2001年11月19日、一生に一度あるかないかと言われる規模の
しし座流星雨を観たときに作った詩だ。
当地の新聞の「詩壇」に投稿したら採用されたのはいいが、
選者の余りにも見当外れな評に閉口し、以後投稿はしていない。
この4年間、数多の夢が叶わずに終ったが、
まあこうして生きていられるだけでも現実的には幸福と感じている。
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