2005年6月13日月曜日

松井秀喜のバースディ~天国から地獄だが・・・~

ロード12戦の最後の試合、強敵カーディナルズを相手に1勝1敗の五分で迎えた第3戦。
これに勝てば、チームも通算でイーブンに戻せるまさに大事な試合だった。

お互いに、チャンスを潰しながら、1-1のまま7回表のヤンキースの攻撃。
先頭のジーターがレフト線への2塁打で出塁するも、ウォーマックがバント失敗、
エーロッドは三振。

4番松井用に、左腕キングが登場(←すごいデブッチョ)
しかし、ここでクラッチ松井の真価が発揮される。
ライト前のヒット、勝ち越しとなる2アウトRBIだ。
MLB.TVで観ながら、早朝の静寂を破るように、私は大きな拍手をした。


左腕Pのせいで先発出場が危ぶまれた第2戦も、トーリ監督の‘大英断’により2番レフトで先発。
結果4打数2安打、打点1、おまけに敵の唯一の得点チャンスをみごとな守備で‘捕殺’する
オマケつき。
トーリも自ら拍手を送る大活躍だった。

‘ほらほら、トーリちゃん、やっぱヒデキはつかえるだろ’

今日の、試合あのまま2-1で勝ったら、またまた松井が存在感を発揮できてたはずだ。
最高の31歳のバースディになる筈だった。

ただ、気になるデータがあった。
今季のヤンキースは3点以下の得点で1勝もしていないのだ(23連敗中)

魅入られたように、7回裏、あっさりと逆転の2ランHRを浴びた。
その後、2アウト1,2塁で、打球がライトの松井を‘襲った’。
そう、まさに襲ったのだ。

速い打球を懸命に追いかけた瞬間、スリップして転倒。
それでもボールを後逸することなく、立ち膝のまま内野へ返球。
1塁ランナーはタイミングはアウトだったが、ポサダのブロックが甘くセーフ。

そのホームでのシーンを見ながら、松井がうずくまった。

‘あれぇ、こりゃヤヴァイ、なんだよ~、松井があんな痛がってる顔なんてみたことないぞ’

スローVTRが再現されると右足首を捻っているのがよくわかった。

‘大変だ、こりゃ、長期離脱になるかも・・・’

トレーナーとトーリ監督に両側を支えられている松井が、実は両足を地面につけて
一応歩いているので、すこしホッとした。
それでなくても、最近スタメンも巡って色々あっただけに2人の絵は神妙に見えた。

その時だ、ベンチに向かう、3人に対して、地元カーディナルズのファンが拍手をし始めたのだ。
最後はスタンディング・オベーション、現地実況もその光景をvery impressiveと伝えている。

勿論、勝ち越された直後に再逆転した余裕もあっただろうが、このファンの拍手には
救われるものがあった。

レントゲン検査では骨折はしていないとのこと。
ニューヨークに戻って、13日の休養日に再び検査を行い、14日の状態をみて出場するか
どうかを決めるとの事。

日本の報道の中にはDHでの出場を強調しているのも見受けられたが、
トーリ監督は、飽くまでも

“We'll miss him [if he can't play], but the last thing we have to worry about now is somebody's streak.”

とし、戦力的には松井には出て欲しいが、状態が良くないのに連続記録のためだけの出場は、
まったく考えていないようだ。

怪我に強い松井、ケロッとして出てくればそれはそれで最高に嬉しいが、もしそうならなくても
焦ることなく治療に専念して欲しい。

今日で、62試合消化・・・あと100試合か・・・

All's Well That Ends Well. 『終りよければすべてよし』

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