2005年6月14日火曜日

市川右近は‘こころの健康食’~私を歌舞伎に連れてって~

人は個人的に誰か有名人を知っていると、それだけでやや舞い上がってしまい、
その人間の評価を甘くしてしまう傾向があるかも知れない。

ただ、私に限って言えば、それは当てはまらない。

市川右近という歌舞伎俳優がいる。
スーパー歌舞伎、市川猿之助一門の若手のホープと言われる。
しかし、‘若手のホープ’という表現は何年前からされているのだろう。
未だにいたるところでされているが、実際は最早、師匠が病気療養中の中、
一門をしっかりと支える中核と言って良いだろう。

実は、その右近ちゃんはナリポンの飲みダチである。
というか、彼が3月8日の日記に書いた‘或る異業種交流会を懐かしむ’のメンバーだったのである。

彼が、あの会の主宰者のN氏との絡みで、初めて参加したのは、1997年の2月?かな。

上下、黒の装いで、目の輝きと歯の白さ(←やっぱり芸能人の命)が印象的だった。
歌舞伎の世界で修行を積んでいるから、勿論礼儀正しいし、かと言って単なる慇懃ではなく、
話の内容にもセンスが感じられた。

彼は、既存メンバーへの挨拶で

「大変楽しい方達ばかりで、楽しかった。是非またお邪魔したい。」

それに対して、直言癖の私が偉そうに言っちまった(←またかよ)

「是非、また来てくださいよ。みなさん、楽しい、楽しいと言ってくれるんだけど、
実際は、そう言って1回きりの人も多いんですよ。」

後になって彼から聞いたが、確かに私の言葉にカチンときたそうだ。

しかし、そのお陰かどうかは別にして、彼は東京にいる時は、夜の公演を終えた後に、
よく顔を出してくれた。
‘激務’の後のせいか、彼が飲む酒はビール一辺倒だったような気がする。

プライベートな顔を知ったのが先で、その後、彼の‘仕事中の顔’を初めて目にした。
それが、「市川右近の会」だった。
蒲田行進曲のヤスではないが、

‘ウコンちゃん、かっこいい~’

結婚パーティにも出席した。
祝儀の金額は会のメンバーで‘談合’したが、私はシャレで米ドル紙幣を入れた。
当時、1ドルは113円、他のメンバーよりはチョッと多い(笑)
(ところで、あの紙幣は結局どっちの方に渡ったのだろうか・・・)

2000年、私が穢土を離れる時の送別会、彼はその夜も、公演があり、
幹事には‘いけたらいく’と告げていたらしいが、結局駆けつけてくれて、
2次会にも付き合ってくれた。
‘いけたらいく’というのは、経験則から言えば実質的に‘欠席’を意味する場合が多いだけに、
私も彼の姿を目にした時は、感謝の気持ちでいっぱいだった。

その市川右近氏が、下記の公演を行うことになった。

クラッシックのコンサートや歌舞伎の舞台とかを観に行くと、その帰り道、気持ちが豊かになる。
あの咳払いも許されない、ちょっとした緊張の中で味わう‘滋味’が、帰り道の頃には、
しっかりと‘滋養物’となっている。

ましてや、今回は健康食としても定評のある、‘ウコン’だよ(笑)
夏バテ、真っ最中の対策として、いまから仕込んでおこう。


市川右近らが能舞台で歌舞伎「勧進帳」を上演!
2005年8月16日・17日 国立能楽堂にて

<公演概要>
正式名称: 「火樹会」(ひのきかい)能舞台でみる歌舞伎 第一巻『勧進帳』
公演日程: 2005年8月16日(火) 14時(昼の部)18時30分(夜の部)
8月17日(水) 14時(昼の部)18時30分(夜の部)合計4回
場 所: 国立能楽堂 東京都渋谷区千駄ヶ谷 4-18-1 TEL:03-3423-1331
プログラム:・対談「能『安宅』から歌舞伎『勧進帳』へ」
(昼の部) 観世榮夫(観世流シテ方能楽師)vs. 市川右近
(夜の部) 亀井広忠(葛野流大鼓方能楽師)vs. 市川右近
・歌舞伎『勧進帳』長唄囃子連中
出 演: 市川右近、市川猿弥、市川寿猿、市川猿四郎、市川弘太郎ほか
料 金: 正面 \10,000 脇正面 \9,000 中正面 \7,000

◆チケット発売日 :6/13(月)10:00~
●アーカイブス・ジャパン(平日 11:00-18:00) TEL:03-3221-6107
●国立能楽堂(窓口販売のみ 10:00-18:00) TEL :03-3423-1331
●国立劇場 (窓口販売のみ 10:00-18:00) TEL :03-3230-3000
◎チケットぴあ   TEL :0570-02-9988
 http://t.pia.co.jp/  Pコード:362-568
※0570から始まる電話番号は一部携帯電話・PHSからは繋がりません。
◎イープラス   http.eee.eplus.co.jp/ (Web予約のみ)

主 催: 火樹会(ひのきかい)
協 力: 松竹株式会社
立命館大学アートリサーチセンター
企 画: 中村 暁(株式会社アーカイブス?ジャパン)
制 作 : 藤間文彦(株式会社おもだか)

歌舞伎の若手人気役者・市川右近を中心に、今年の夏「能舞台」で歌舞伎「勧進帳」を上演することが決まった。 明治期以降では「能楽堂」での歌舞伎上演は記録がなく初めての試みとなる。 歌舞伎の始まりから1650年頃までは能舞台と同じ形式で上演されていたことが「阿国歌舞伎図」などの屏風絵などからも分かっているが、その後、舞台の大きさなど変遷を遂げ現在の様式になった。また歌舞伎には松羽目物と呼ばれる能・狂言から題材をとった演目も数多くあり歌舞伎十八番の『勧進帳』もその一つで能『安宅』を題材としている。
「火樹会」と題した会名は昭和40年代に市川猿之助、藤間紫、観世榮夫らで新しい演劇・舞踊を試みた会名を復活継承し、本年より澤潟屋(おもだかや)一門の若手で新しい試み、研鑚の会として毎年夏に能・狂言からとった演目を取上げ開催していくこととなった。
監修には市川猿之助、観世榮夫、また上演に先立ち市川右近と能楽師の観世榮夫・亀井広忠との対談も予定している。能から歌舞伎への伝統芸能の系譜を実感する会となりそうだ。

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