2005年6月27日月曜日

伊丹作品のベスト‘タンポポ’~20年前の作品を15年ぶりに観てみると~

伊丹十三監督作品は、‘静かな生活’以外は全部観たが、ナリポン的には‘タンポポ’がベスト。
タンポポは1985年の作品、当時、私はシンガポールに住んでいたのでリアルでは観ていない。
観たのは、1990年頃、テレビでやっていたのを録画したものが初めてだと思う。

一度で気に入って、何度か観なおしたと思う。

で、今日、また観てみた。
この前書いた、‘王様のレストラン’で盛り上がったのを機に、
何となく、この映画を観てみたくなったのだ。

で、20年前の作品を15年ぶりに観てみると、唖然とすること、新たな発見がいろいろとあった。

先ず、信じられないくらい、お恥ずかしい話だが、映画に出てくる、白い服を着た男が、
役所広司だということを、今日初めて知ったOrz

今の日本の男優の中では、最も‘達者な役者’のひとりだといえる役所だが、
当時はあの‘白服’が彼だとは気付けなかった。
その後、飽きるほど、役所の作品を観るが、時間をフィード・バックさせて、
あの時の‘白服’は役所だよね、とは思いも寄らなかった。

あの‘白服’について言えば、もうひとつ、大発見をした。
あの白い服、白い帽子、そしてそして、バックに流れるマーラーの交響曲第5番・・・

そう、あの衣装と音楽は、ヴィスコンティ監督の‘ベニスに死す’に登場する
ダーク・ボガードにあやかったものに違いない。

プロフにも書いているように、‘ベニスに死す’は私の生涯ベスト10に入る映画だ。
前に観たときにも、当然気付けた筈なのに、何故だろう・・・。

余談になるが、‘白服男’の相手役の女性を演じている、黒田福美。
勿論、当時アイデンティを取れるような女優ではなかったが、
今日、顔を観てひょっとしてと思ったら、
私の嫌いなワイドショーのコメンテイターじゃないか。

因みに私が一番嫌悪感を覚える女性コメンテイターは、
八代亜紀より厚化粧で、草野仁より偽善っぽい南美希子。
黒田は、顔立ちは悪くないし、頭も悪くはなさそうだが、南と同じ‘偽善臭’はプンプンする。
(まあコメンテイターの8割は、そうだろうが)

嫌な奴だと思っていたら、今日はその彼女の20年前の、‘おっぱい’を見る羽目に(笑)

あっ、そうそう、これは当時は知りようもないが、海女さん役で出ていた少女は
洞口依子だというのも、今日初めて知った。

でも、ナリポン的今日の最大の発見はなんといってもこれだ。

大滝秀治が扮する老人が、蕎麦屋でおしるこの餅を喉に詰まらせるシーンがある。
あの蕎麦屋が、‘赤坂砂場’という実在する蕎麦屋だということ。
最後に勤めていた会社に近かったせいもあり、通算で50~60回は通った店だ。

店内は滅茶苦茶狭いが、広角レンズを駆使しているから随分と広く見える。
それだけの回数を通うと、画面に映った全部の席で食べた経験があるが、
一番多かったのが、ちょうど、老人の向かい側で、掃除機が出てくるところ。

蕎麦屋の店員が

♪かもなん~、てんぷらそば~、おしるこ~♪

と詩吟のようなしゃべり方をするのは、砂場ではなく
‘かんだやぶそば’を真似たものだろう。

15年前には気付けなかったことが、その後の‘人生経験’によって、
同じシーンをより深く味わえるような気分に・・・、それが、なんとも嬉しかった。

同時に、こういうふうに、知らないから味わえない事は、知っているから味わえる事に較べて、
無数にあるんだろうなと思った。

他に、感じたこと、思ったこと。

・いまやハリウッドスターの渡辺謙が若くて、痩せていて、全然違う。

・ラーメンの正しい食し方はいいけど、ラーメンそのものの映像が、いまや全然美味そうに見えない。

・メイクをしたり、着替えをしても宮本信子は殆ど変わりない。

・‘砂の器‘で放浪していた、加藤嘉は相変わらず、ボロをまといホームレス生活をしている。

・スーパーの店長をしている津川雅彦は、11年後にスーパーの経営者になるのか@スーパーの女

・桜金造が死んだ時、生前の活躍シーンとして使われるのは、‘ツルツルのシコシコでっしゃろ’


という訳で、好きな映画は時にリピートして観ると再発見がザクザク。


ところで、この映画のリヴューを読むと、
みんな‘ラーメンが食べたくなりました’とか書いているけど、

今日の私は、いい蕎麦屋で‘美味い卵焼きと濃いツユの蕎麦がたべたくなりました’
砂場なら花まきも捨てがたいな・・・(^_^)

0 件のコメント: