2005年6月15日水曜日

1000本安打達成のイチローが観るべき映画~Mr.3000~

私は、4月10日の日記‘さくらとイチロー’にも書いたように、イチローと松井に対する思いは全く違う。

今日も、その異なる思いを実感するような一日になった。

朝、ヤンキースの試合開始前に、先発ラインアップをチェック。
‘おぉお、5番DHで先発だ’

試合が始まり、妻が朝食を運んできた時に、こう言った。
‘おい、松井クン、DHで先発だよ。足に負担をかけないためには、HRがイチバンだな’

それから、数分後だった。
松井が打席に入る時には、普段より絶対大きな拍手と歓声。
その歓声が止むか止まないかの初球をカキ~~~~ン!
‘まさか’、と思う間もなく、ボールは右中間スタンドへ。
再び、大歓声。
私は、内線電話で妻に ‘松井クン、ホントにホームラン打った’ とはしゃいだ。

そりゃあ、はしゃぎますよ。
試合に出られるかどうかを危ぶんでいたのが、いきなりHRでっせ。
そのギャップが、松井ファンでいることの幸せをさらに実感させてくれる。

圧巻は第2打席もヒットで出塁した後の2塁からの走塁。
ポサダのレフト前ヒット、2,3塁間で打球を判断した松井は、3塁ベースを踏み、迷うことなく、
歯をむき出しにしながら本塁突入。
現地実況も、大声で
‘ありゃあ、止まると思ったら、走りやんの。まるで、俺の足首は大丈夫だよ~ん、と言ってる’

カメラは3塁コーチャー、ルイを映し出す。
‘お前、なんで止めねぇ~んだよ’
‘いやぁ、オレだって・・・・・・’ てな感じで、おどけている。

ベンチに戻ると、ジーターに‘おまえ、よくやるよ、怪我したトシヨリの癖に・・・’
と言われたかどうかは別として、笑顔、笑顔。

その後、シアトル戦も観戦。
イチローは第1打席で、いきなりフェンス直撃のシングルを打ち、メジャー1千本安打を
696試合目で達成。
スタンドは地元という事もあり大盛り上がり、スタンディング・オベーションで称えた。

打点や得点とかと違い、安打数というのは、極めて個人的な記録である。
しいて言えば、打席が一番多い打順1番が望ましいが、‘独力’で勝ち取れる記録である。

イチローは自分のチームが勝っても、自分のバッティングが出来てないと
ハッピィーではないと公言している。
自分の打撃に関しては、飽くなき追及を怠らないトッププレイヤーだ。

悪意をもって解釈すれば、自分のバッティングさえ出来ていれば、チームの成績なんて
どうでもいい、と聞こえないでもない。(←わぁー悪意に満ちてる)

そう、イチローにはどこかで自分ひとりのための野球をやっているイメージがつきまとう。

思うに、イチローは個人競技、そうプロゴルファーにでもなっていたら、彼の特性を存分に
発揮できたのではないか。

あの打法、ワンバウンドを当てたり、外野手の前にポトンと落とすハーフショット、
芝目も読んだような、ピッチングショットでの内野安打。
ゴルファーの素養に満ち溢れている(笑)

それより何より、自分さえ活躍できれば、賞金を稼ぎまくる事ができるという
極めて明瞭な図式が彼には合っていると思う。

タイトルで紹介した、映画Mr.3000は2004年製作のアメリカ映画で日本では劇場未公開だ。
だが、3月にDVDが発売された。

Mr.3000
出演:バーニー・マック、アンジェラ・バセット ほか
・3000本安打を達成し“Mr.3000”と呼ばれ、引退後も多くの事業を成功させてきたスタン(B・マック)。ところが、安打数が2997本だったことが
判明したため、3000本安打を達成すべく再びフィールドにたつことに。

すべての映画ファンという訳にはいかないが、MLBファンならかなり楽しめると思う。
実在するブリュワーズ、ミラーパークを使い、マスコミ関係者もリアルで面白い。

因みに、MLBには1000本安打を達成した選手が何人いるか知ってる?
なんと、1127人もいるそうだ。
天才バッターイチローには正に通過点に過ぎない。

2000本達成のスピード記録、或いはMr.3000、いやピート・ローズの4256本を目指しますか。
あ、そうだ夢の4割打者もあるし・・・

そう考えると、イチローやることがいっぱいあるね~。

えっ?松井?
松井にはやることは一個しかないよ。
チームの勝利に貢献してワールドチャンピオンになること・・・。


何れしても二人に言えることがある。

The best is yet to come.

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