最高気温は大手町で36.2度、私が住んでいた練馬区で36.6度を記録、
6月の最高気温の記録を更新したとのこと。
このニュースを耳にして思い出した‘事件’がある。
1998年か1999年の7月初頭だと記憶している。
当時住んでいた、賃貸マンションは1987年に財閥系M不動産が
分譲マンションとして売り出したものだった。
ただ、中には購買後、それを直ぐに賃貸マンションとして貸し出すオーナーがいる。
その賃貸の一切をM不動産の子会社であるリース会社に委託するのである。
いわゆる‘法人契約限定’だったので、書類上は勤めていた銀行がリース会社と
契約を交わしていた。
その年の6月半ばに、リビングにあるエア・コンが壊れた。
このエア・コンは最初から備え付けのものだった。
一応3LDKとは言うものの、66平米の狭さ、ドアを開け放つと他の部屋にも冷気が流れるので、
エア・コンはこの1つしかなかった。
妻が電話をすると、直ぐに業者がやってきて、一応‘蘇生’した。
ところが、それから10日位経って、再び‘死亡’した。
妻は、‘もう10何年使ってるし、寿命じゃないですか?新しいのに交換したら?’と担当者に言うも、
同じ修理業者が現れ、無理矢理‘蘇生’させる。
それから、数日後の夜、再び‘死亡’。
もはや、天寿だったのであろう。
暑い寝苦しい夜を過ごした。
翌日、さっそく、妻が担当者に連絡。
流石に彼も交換に納得したようだが、その為には、オーナーを説得しなければいけないとのこと。
メインテナンスに関してはリース会社が判断できるが、エア・コンの交換費用は、
オーナーの負担になるから、諒解を取る必要がるあるらしい。
オーナーの諒解を取った担当者は、‘得意気に’或いは‘喜々とした’様子で妻に電話してきた。
‘なんとかオーケーを取りましたので、来週の水曜日に取り付けに行きます’
その日は木曜日、ほぼ1週間待たなければならない。
おまけによせばいいのに、連日35度を超える猛暑が続いていた。
そこで、妻から私に電話が入り、それまでの説明を聞いた。
そこから先は、私の‘仕事’だった。
早速、私は担当者に電話をした。
7時近くだったかな。
オレ「来週の水曜日というと、ほぼ1週間あるんですが、昨夜も暑くて大変だったし、何とか工事を早めてもらえないでしょうかね。」
テキ「いやぁ、この暑さで業者も手一杯みたいでして・・・」
オレ「そうですか、それは困りましたね。じゃあ、それまで、ホテルとか空調のある空間を用意してもらえますか。」
テキ「はぁ?」
オレ「ですから、どこかホテルでもとって・・・。」
テキ「それは、ちょっと・・・」
テキの声は‘こいつ何を言ってるんじゃ~’と呆れた感じだった。
そんなことには全くめげずに、オレは続ける。
大声を出す事もなく、罵声を浴びせる事もなく、飽くまでも冷静に・・・。
オレ「あの賃貸契約は、リビングにあるエア・コンを含んだ契約ですよね。」
テキ「はい、そうです。」
オレ「じゃあ、こういうケースを想定してください。
あなたが、夏休みをとり家族で旅行に出かけました。
予約してあるホテル(冷暖房完備)に到着すると、フロントの人から、
『あなたの部屋だけエア・コンが壊れています。生憎とこの時期ですので、満室です。修理の業者もお盆休みで無理なんですよ。申し訳ありませんが‘我慢’していただけますか?』
もし、あなたが、このような目にあって、このようにホテルの人間に言われたらどう感じますか。正規料金を払う気になりますか。因みに外は気温35度です。」
テキ「・・・・・・・・ただそうなりますと、私の一存では決定できないので明日上司と相談しまして、お返事いたします。」
オレ「今晩をどうするかを問題にしているんですが・・・。上司の方は携帯電話とかお持ちじゃないんですかね。」
テキ「・・・わかりました。」
その辺はさすがに大手企業、担当者の質も悪くはなかった。
その後、程なく連絡があり、翌日からのホテルを手当てする、ホテルの選択は相談の上決定する、
ということで合意した。
結局、ホテルのクラスは要求通りにならず2級になったが、5ナイツのホテルは手当てしてくれた。
たぶん、12万円くらいの‘経費’になったと思われる。
最初は、ちょっとした旅行気分になり、近所のテーマパークに行ったり、
ヴェトナム料理を食べたりして、楽しんでいたが、家に較べるとホテルなんて居心地は悪い。
3日目には、やや涼しくなったこともあり、妻と息子は、エア・コン無しのマンションに帰宅し、
私ひとりが取り残された。
この話を、会社の連中や友人にすると、‘そこまでヤルか’と、反応はどことなく冷たかった。
発想としては奇異かもしれないが、当事者である先方が、結局は争うことなく
あっさりと認めざる負えない論理を主張しただけなのに・・・。
なんで、第三者であるみんなの目が冷たいのか。
私の人徳の無さなのか、クレイム行為に対する日本人の文化の違いなのか・・・。
因みに、外人連中には‘仕事ぶり’を誉めてもらった。
ところで、この記事を読んでくれた、あなたも、どっかで白けた?(笑)
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