今日の昼は蕎麦屋に行った。
当地で最も江戸風の流儀の蕎麦を提供している店だが、昨日と今日限定で、
変わりそばの‘ゆずきり’を喰うことができる。
と言っても、事前に予約した人限定であるが、我々は早々に予約していた。
私はゆずきり、妻は3色盛りだ。
出てきたゆずきりは、見た目は色が薄く、蕎麦もやや細すぎたが、
食べてみると、香りはほどよく、歯応えも、喉越しも悪くなかった。
店主の話では、来年の冬至まではやらないそうだ。
しかし、こうして、ゆずきりを食べたのはほぼ5年振りになるだろうか。
私の‘ゆずきりロスト・バージン’は、西新橋にある竹泉という蕎麦屋だった。
当時は、本陣房という店名で営業していたが、新橋駅よりにある本陣房本店の系列店だ。
この‘初体験’で、いきなりの‘快感’を味わった訳だが、その‘初恋の相手’が
いかに素晴らしいかは、その後、他の相手を試してみて、実感を深めていった。
先輩格にあたる本陣房本店と較べても、ゆずきりに関して言えば、
私の舌では、竹泉の方が優れているように感じた。
竹泉はキャパが小さいので、昼も夜も大混雑だった。
特に夜は、みんなが酒を飲むから、満席だと1時間待ちも覚悟だった。
そういう時は、ぷらぷら歩いて、本店に行ったりしたが、どうしても‘初恋の人’の方が
お気に入りだから、何となく落ち着かない。
竹泉では、三色もり(変わり、せいろ、田舎)が人気だった。
3段一度に出てくるのではなく、1枚ずつ順番に運ばれるのも、きめ細かい心遣いを感じた。
私は、基本的には‘田舎嫌い’なので、2色もりを頼んでいた。
ある時、ゆずきりを堪能しようと、1色で頼んだが、何となく途中で飽きてしまった。
そこが、変わり蕎麦の限界なのかもしれないが、やはり2色や3色にした方が、
お互いの味わいを引き出す効果があるような気がする。
まあ、パスタでも数種類の盛り合わせにすると、味の違いも楽しめるし、量的にもいとおしいから、
より美味しく感じるものだが・・・。
‘死ぬまでに、もう一度食いたい、ゆずきり部門では、この店が圧勝だな’
蕎麦屋にしては珍しく、刺身系が充実しているので、夜は飲み屋としても重宝な店だった。
柚子というのは、皮のひとかけらだけでも、鴨汁相手に、或いはラーメンスープを相手に、
果敢に存在感を示す。
一方で、その香りは気高さも感じるほど上品で、洗練されたイメージがある。
世の中の‘ゆずきりバージン’は是非この冬、試してみてはいかが?
東京地区に住んでいる人々には、この本陣房系列はおすすめだと思う。
ナヌッ?
‘ゆずきり’が一瞬‘ゆきずり’に見えただって
う~む、実は書いてる私も何度も・・・(-_-;)
2005年12月23日金曜日
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