2005年12月5日月曜日

宮里藍、Q-schoolを‘主席’で卒業~日本のマスコミの大騒ぎはデフォだが、現地マスコミはどうか~

宮里藍がアメリカ女子プロゴルフツアーの最終予選会で優勝し、来シーズンの出場権を獲得した。
向こうでは、Q-school(qualifying school)と言う言い方をする。

藍ちゃんは初日の首位タイから5日間、首位をキープする完全優勝だけではなく、
2位と12打差というのも、1975年に記録された9打差を上回る新記録となった。
(但し当時は54ホール、90ホールになったのは去年から)
legendsコースで文字通りの、伝説的な成績を残し、Q-schoolを‘主席’で卒業した。

LPGAの公式ページにも、この大会は肉体的にも(5日間)、精神的にも(出場資格をかける)
最もタフなものだと説明している。

去年の優勝者は、今年のLPGAの賞金ランキングで2位だったポーラー・クリーマーで
11アンダーだったが、藍ちゃんはそれを凌駕する17アンダーだった。

向こうで最大注目の、17歳で全米アマ・チャンピオン、かつ全米女子オープンで2位だった
モーガン・プレッセル(6位タイ)に藍ちゃんは14打差をつけている。

所詮予選会で過去にも森口祐子、小林浩美がトップ通過しているが、上記の内容からしても、
思わず藍ちゃんの、来シーズンでの本格的な活躍を期待してしまう。

マスコミにとっても商品価値の高い藍ちゃん、日本のマスコミが大騒ぎするのはデフォだが、
現地マスコミではどういう感じで書かれているのだろうか。

先ずは、彼女を追い掛け回す日本のマスコミの過熱振りをやや揶揄している。

なにしろ今回発行された96の取材許可証のうち、62が日本のメディアだというから呆れる(笑)

ホールアウトすると、あっという間に日本のメディアに囲まれ彼女の姿が見えなくなる。
最終日、新記録で優勝した時も、一番喜んだのは、日本のマスコミ軍団だったと報じている。

そんな感じで、別に今回に限った事ではないが、やり過ぎの日本のマスコミには冷淡だ。
それは裏を返せば、宮里藍はそれだけ絶大な人気を誇っているという証左にしている。

向こうの記事で、藍ちゃんの枕言葉的に使われているのが‘pint-sized’という単語だ。
‘小さい’と言う意味だが、英々辞典で調べてみると余りフォーマルな言葉ではなく、
ニュアンスとしては‘チビ’といった感じだ。

ただ別に悪意がある訳ではなく、あんな小さな身体なのに、ゴルフは強いと強調したいのだろう。

日本では女タイガー・ウッズと呼ばれ(ホントカヨ)人気抜群のスーパースターだ。
なにしろ、去年タイガー・ウッズがダンロップ・フェニックスで優勝した時、
宮里も優勝したが、テレビの視聴率は3倍も高かった、と紹介している。

‘やっぱり、あっちではなんでもウッズを引き合いに出したがるなぁ’

そして記事にはこうある。

アメリカでは、まだ人気はないが、今回のようなゴルフをすれば人気者になるのは難しくないだろう。
無駄の無いスゥイング、驚異的なパットも素晴らしい。
それよりなにより、あの思わず引き込まれてしまう魅力的な個性だ。
100万ワットの笑顔(megawatt smile)、サングラスを外した時の表情豊かな瞳が良い。
4日目と最終日、宮里と一緒にラウンドしたFutcher(フッチャー?)が、
藍ちゃんはとてもフレンドリーだとして、エピソードを披露している。
4日目に、藍ちゃんが、おにぎりをあげて、次の日は彼女がお返しにサンドイッチをあげた。
宮里は中身が何かを剥がして調べて(ピーナッツバター&ゼリー?)、
3口であっという間に平らげたそうだ。
(ピーナッツアレルギーが無くて良かったね・・・(^_^.))

‘藍ちゃんの笑顔や性格はワールドクラスだな’

あと、これは私の勝手な判断で裏はとれていないが、使っている単語からみて、
藍ちゃんは通訳なしで、自分の英語力で語っているような気がする。

これも何にでもチャレンジングな藍ちゃんらしいし、習得するのも速そうだ。

今年の2月に、ワールドカップ女子ゴルフ優勝に関して
藍燦燦 瑠衣散々という記事を書いているが、奇しくもタイトルが・・・(-_-;)

実際、宮里藍はこの1年間燦然と輝き、来年からのアメリカ挑戦の権利を見事に勝ち取った。
一方、北田は賞金ランキング60位(前年3位)でシード権を失い、散々だった。

しかし、こういう優勝劣敗の厳しさこそ、スポーツの醍醐味だ。

そうそう、しのぶちゃん、国内シード獲得もそうだけど、しぶとい強さがあるね。

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